森ゆうこ議員の「カラ会議」追及と「デタラメ答弁」発言の間違い

原 英史

11月26日参議院農水委員会で、森ゆうこ議員がまた国家戦略特区関連の質問をした。この臨時国会で4度目だ。

参議院インターネット中継(11/26)より

再び取り上げたのが「平成27年(2015年)10月23日」の私と文科省の打合せ。森議員はこれまでさんざん「カラ会議」の疑いを唱えてきたが、打合せがあったことは確認された。

少額とはいえ、私が不当に委員謝金をくすねたようなことを言い続けてきたのだから、相応の方法で訂正してもらえたらと思う。

この打合せは、正式な特区WGヒアリングではなく、内閣府で議事要旨などは残していない。

この点につき、大塚拓・内閣府副大臣は、(平成27年7月改正特区法に設けられた公設民営学校の特例を活用すれば足り、)「制度改正の必要はないと確認した」ので、わざわざWGヒアリングまでやらず、打合せのみで完結したことを答弁した。

これに対し、森ゆうこ議員は、「デタラメ答えないでください」「(平成27年)11月26日、愛知県の国家戦略特区区域会議で、新たな規制改革の追加項目として規制の特例が認められて、提案されているんです」と追及した。

しかし、この会議で愛知県が「新たな規制改革項目の提案」を行った事実はない。すでに設けられていた特例措置を活用しただけであり、上記の副大臣の答弁と合致している。

===【追記:27日未明】森議員は、「新たな規制改革項目として、千葉県の国家戦略特区区域会議で、規制改革項目として新たに提案されて、そしてこれは実現しております」とも発言しているが、「千葉県」は「愛知県」の言い間違いかと思われる。「千葉県」は国家戦略特区に指定されておらず(千葉市、成田市は特区)、公設民営学校とも関係ない。(追記ここまで)===

免責特権の範囲内なのだろうが、事実と違うことまでいって、政府の答弁を「デタラメ」呼ばわりするのはどうかと思う。

森議員には、こうした細かな話でさらに間違いを繰り返すよりも、まず、

1)私の質問に早急に回答いただきたい。→ 森ゆうこ参議院議員と毎日新聞社への公開質問状

2)私への謝罪もお待ちしている。国民民主党が過ちを認めたはずの住所公開の件すら、いまだに謝罪がないのは、私の理解を超えている。→ 森ゆうこ議員はなぜ私の自宅住所公開を謝罪しないのか

3)国会質問に関して毎日新聞社から情報提供があったかどうかも、早急に回答いただきたい。→ 毎日新聞社と森ゆうこ議員の癒着疑惑を質す

原 英史
1966年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。国家戦略特区ワーキンググループ座長代理、大阪府・市特別顧問などを務める。著書に『岩盤規制 ~誰が成長を阻むのか』(新潮新書)など。