渋沢栄一に学ぶ資本主義の基盤 〜 無印良品問題から考える

マスコミ各社の報道によると「無印良品」という商標を巡って、中国企業が日本の良品計画を提訴し、何と「無印良品」の本家本元が敗訴することになりました。中国には「無印良品」そっくりのブランドが存在していたのですが、こちらが先に商標登録をしていたというのです。

そのため良品計画は中国では「MUJI」との商標で販売していたというのですが、一時期誤って「無印良品」の商標で販売していたじきがあったといいます。

これが商標権を持つ企業に損害を与えたということで提訴されたというわけです。

確かに、法律的には商標権を持つ企業に正当性があるとはいえ、偽物を作ったのは中国の方です。これが本物を作った企業を訴え、勝訴したというのですから、空いた口が塞がらないという思いがします。
いわば「法匪」というべきでしょう。

ここで考えてみたいのが渋沢栄一です。彼は『論語と算盤』において、道徳と商いとは両立するし、むしろ両立させなければならないと説いています。

中国の法には則っているものの不道徳なやり方をみていると、本当にこの国の経済は維持できるのか
疑問に感じます。

詳しくは下記の動画をご覧ください。

岩田 温  大和大学政治経済学部講師
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院修了。専攻は政治哲学。著書に『偽善者の見破り方 リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)『人種差別から読み解く大東亜戦争』『「リベラル」という病』(彩図社)、『逆説の政治哲学』(ベスト新書)、『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『流されない読書』(扶桑社)などがある。ブログ『岩田温の備忘録