フローレンスの2019年の軌跡まとめ

年末なので我らがフローレンスの2019年を振り返ってみたいと思いますー!

【1月】豊洲に認可外病児保育室をオープン

江東区豊洲で病児保育ニーズがものすごくあるに関わらず、4人定員の病児保育室1個しか無い、と言う惨状があり、住民の方々からの声も頂いたので、記者会見&認可外で病児保育室を立ち上げちゃう、と言うソーシャルアクションを取りました。

参考:【赤字】利用倍率770倍超えの豊洲に、よりによって認可外で病児保育室を開園することに!【必至】

このアクションが功を奏し、2月に江東区は長年ノーアクションだった病児保育室の予算化に踏み切ったのでした。

参考:江東区がついに病児保育を予算化!ソーシャルアクションが実りました!

【3月】チャリティのための東京マラソン完走

走るのが死ぬほど苦手にも関わらず、医療的ケア児の問題を世に訴え寄付を集めるために、東京マラソンを走ることになりました。

走るのが死ぬほど苦手なのに、フルマラソン走ることになったわけ

結果として、何とか完走できました。

東京マラソンから学んだこと

ただ、人生で最も辛い5時間でして、「あれができたんだから、俺はなんでもできる」と言う変な自信も与えてくれたんですよね。

【5月】 #この髪どうしてダメですか 署名キャンペーン を仕掛け、黒染め指導「中止」明言を引き出す:

パンテーンさんが仕掛けたネットキャンペーンから、生まれつきの茶色い髪や天然パーマなどを証明するために「地毛証明書」の提出を義務づける中学や高校が全国的にたくさんあるってことを知りまして、これはネットでバズるだけじゃなくて、実際に制度変えないと、と思って署名キャンペーンやりました。

【求む協力】「地毛なのに黒染め指導」をゼロに!ネット署名キャンペーンに賛同しました!

色んな都議さん、教育関係者の方々が協力くださって、結果として東京都教育委員会は、地毛の一律黒染め指導を行わない旨、明言くださいました。

【御礼】署名を渡したら、都教委が地毛の黒染め指導の「中止」を明言してくれました!

フローレンスとしても、パンテーンさんのような大企業とタッグを組んだソーシャルアクション事例は珍しかったので、企業もまた、ソーシャルアクションを通じた社会変革のパートナーになり得るんだ、と改めて学びを得ました。

【7月】医療的ケアシッター ナンシー開始

これまで障害児保育園ヘレンや障害児訪問保育アニーで親が働く医ケア児家庭を支援してきましたが、働けない環境の中、24時間365日の介護に辛さを抱える家庭を支えようと、医療的ケアシッター ナンシーをスタートしました。

日本初、医療的ケア児専門のシッター事業 「医療的ケアシッター ナンシー」始めます!

自分的には、新規事業立ち上げっていつも直接陣頭指揮を取っていたのですが、今回は社員にかなりの程度任せ、エンパワーメントと意思決定へのフィードバック中心で構えていたんですが、むしろ自分がやるよりもうまく立ち上げてくれたので、「手放す」ことと「委ねる」ことの成功体験になりました。

事業立ち上げに関しては、自分は才能があると自負しているし、それがアイデンティティみたいなところがあったのですが、それすら手放すことで、見てくる景色があるものだな、と感じています。

【9月】フローレンス法人化15周年イベント

法人設立(NPO認証)から15年だったんですが、本当に感動しました。思わず壇上で泣いちゃいましたよ。

詳細はこちら
600人を超すスタッフでお祝い!フローレンス15周年社内イベントを開催しました!

【9月】台風15号到来と保育園臨時休園できない問題の提起

超大型の台風15号が来た時に、保育園の臨時救援ができない問題を下記のような形で提起しました。

台風でも保育園が休園できない驚きの理由

この記事が様々なメディアで転載され、バズり、国会質問にも繋がりました。

結果として、厚労省は災害時の保育園休園について積極的に検討して頂けることになりました。

保育業界的には当たり前すぎて諦めてしまうようなことでも、時期を捕まえて世の中に分かりやすく提示すると、「直そうぜ」っていうモメンタムが生まれるわけで、これは「保育園落ちた日本死ね」の時にも同様だった(保育園増えない理由→保育士不足→保育士の処遇低い)だったので、伝統芸として磨き続けていきたいと思います。

【9月】都の特別支援学校での「医ケア児保護者の付き添い」中止の明言を引き出す

東京都教育委員会が、長年の課題であった「医ケア児の母親が教室に付き添って。(=仕事やめて)でなきゃ子どもは特別支援学校に来れないよ」問題に対し、「付き添いしなくて良いよ」と言う答弁を行ったのです。

これ、めっちゃ頑張ってロビイングし続けてきたので、都議会で中止の答弁引き出せた時は、本当にガッツポーズでした。

関係各所の皆さん、本当にご支援・ご協力感謝です。

詳細
都の特別支援学校での「医ケア児保護者の付き添い」問題、ついに解決へ!

【9月】ほいくえん子ども食堂 開始

僕は将来的に保育園は「親子包摂支援センター」に生まれ変わるべきだと思っているんです。自分のところの園児の保育だけでなく、地域の親子を丸ごと支援していく場所へ。

その一環として、保育園の中でこども食堂始めてみました。
仙台支社の社員たちが、僕が何も言わないでもまえのめりに進めてくれて、嬉しかったです。

詳細はこちら
仙台初!「ほいくえん子ども食堂」がオープン。ひろがる地域コミュニティの核「子ども食堂」が保育園と相性の良い理由

【10月】サイボウズインターンから働き方革命2.0へ

フローレンスも社員600人を超えて、「あれ、なんか違うわ」って思うことがすごく増えて、これは変わらないと、変えないとダメなんだな、と認識した年でした。そのシグナルは数年前から出ていたのだけど、目の前の困っている人を助ける新規事業立ち上げに忙しく、手をつけられていなかったんだと思います。

経営者歴18年なのですが、改めてサイボウズ青野社長のもとにインターンに行き、次に向かうべき方向性が解像度高く像を結びました。

2020年は組織改革&開発をガッツリと行っていきたいと思います。

詳細はこちら
フローレンス駒崎が、サイボウズ青野社長の一日カバン持ちをやってみた! ~40歳のインターン 経営者の時間術を学ぶ~

【10月】フローレンス政策シンクタンク始動

ある時、大変ショッキングなことがありました。

医療的ケア児支援に関するQ&Aがあまりにも内容がおかしかったため、内閣府の担当者に会いに行ったら、その人が医ケア児を見たことが無かったんです。

これはヤバい、と。

しかし、これはあながち官僚の当事者たちが悪い、と言うことでもありません。多忙すぎて、現場を見ることも、現場の事業者と語り合うことも難しい状況になっているのです。

では、NPOで兼業してもらい、現場の理解を深めてもらうことで、政策の質が上がっていくのではなかろうか、と。

また、NPO側としても、現場で起きた課題や気づきを、文句を言っているだけでなく、制札立案者に伝わる形で発信していかなければなりません。

これまではNPO経験も(ちょっとだけど)官僚経験もしている僕が属人的にやってきたけれど、個人芸になって仕組みになっていませんでした。

それを、フローレンス内でしっかりと仕組みにし、やがてはソーシャルセクター全体にそのノウハウを広げていけたら良い、と思っています。

【内閣府初のNPO兼業者が誕生!】フローレンスが、 内閣府・厚生労働省より国家公務員兼業者を受け入れ開始!

【11月】多胎児支援ソーシャルアクションとスピード制度改正

弊会ママ社員の市倉が、友人の多胎児ママの惨状に胸を痛め、多胎児家庭にアンケートをとって大変さを見える化しよう、というところから、フローレンス全社を巻き込んだソーシャルアクションとなりました。

#助けて多胎育児 全国多胎家庭1,591世帯の実態アンケート調査報告 壮絶な多胎育児の実態が明らかに

この後、都議会質問や国会質問に繋がり、一気にイシュー化。

そして、都庁が動きました。

フローレンスの多胎児支援アクションが小池都知事に届いた件

東京都ベビーシッター補助の対象が多胎児まで広げられたのと、都バスに双子ベビーカー も乗れるようになったのです。

まさに、「社会は変えられる」と信じるにたる成果だったと思います。

【12月】京都こども宅食スタート

文京区で始まったこども宅食ですが、佐賀、長崎、宮崎、新潟と来て、京都でも立ち上がりました。

政令市初!京都で「こども宅食」が立ち上がりました!!

地域の子どもを想う同志の皆さんに、心から拍手。

【12月】子育て世帯へのアウトリーチ・保育ソーシャルワーク等が予算化

フローレンスが自ら実践し、制度化を訴えていた保育ソーシャルワーク。

それがついに政策(予算)化しました。

保育ソーシャルワークが予算化されました!!

また、こども宅食を通じて必要性を訴えてきた「子育て世帯へのアウトリーチ」が、そのままずばりで政策(予算)化しました。

これで、全国の自治体でこども宅食を立ち上げやすくなったことは間違いありません。
2020年は「こどもアウトリーチ元年」にさせていきたいです。

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番外編 プライベート

【4月】妻が区議会議員に当選

議員になりたい、って言われた時もビックリしましたが、トップ当選したのもビックリ。

3年前にこんな風になるとは全く予想もしていないので、3年後にどうなっているか、を当てるのは到底不可能だな、とつくづく思います。

【御礼】妻が北区議会議員選挙において、トップ当選いたしました

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フローレンスにおいて様々な達成があったのも、チームフローレンスの一人一人の情熱と献身があったからです。また、応援してくれる社外の同志たちからたくさんの力をもらえたからです。

来年はこの素晴らしい仲間たちと共に、今年同様に道無き道を歩んでいきたい、と思います。


編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2019年12月31日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。