2020年に起こりそうなこと ヒロの10大予想

いまや10大予想があちらこちらで花盛りですが、私も10年以上、この10大予想をカナダの雑誌に掲載してきました。今年もその雑誌に掲載する10大予想をお届けします。ちなみにこの予想は大胆であればあるほど面白いらしく、多くの予想は「そんなことあるわけない」というところに面白みがあるので当てる予想ではなくてそんな見方もあるという程度でお楽しみいただければと思います。

1 (世界景気の潮目、IT疲れがでる)世界景気は2009年から既に11年も拡大期が続いているが実感なき好景気が続いている。そのリード役だったIT業界からは2020年は目新しい技術が出ず、マネーも新技術に向かわないだろう。世界の人々は技術に振り回された。技術と人間の進歩の乖離を戻す時間調整が必要になる。

2 (グローバル化VS国内回帰)世界で広がる自国主義。関税をかけて自分の国の産業を守ることが当たり前の手段となれば国家間の関係はもっとギスギスすることになりそうだ。トルコなどでは排他的行動を推進し、国際緊張が高まるかもしれない。

(トランプ大統領 ホワイトハウスHPから:編集部)

3 (トランプ大統領は再選されない)トランプ大統領の賞味期限が切れる。大言壮語のツイッターでは価値は落ちる。11月の選挙に向けアメリカでは大バトルが展開されるが、世代交代で人数的に主流となる若い世代はトランプ氏に厳しい目を注ぐ。外交的に成果が出ないトランプ氏は表面的な経済のフォローの風があっても苦戦するだろう。

4 (バラバラになる欧州と英国)EUとは何だったのか。英国はすったもんだの挙句、どうにかEUを離脱する。離脱という現実を突きつけられたEUでは求心力が低下、欧州大陸の中心であるドイツのメルケル首相も任期前に退任する。フランス、マクロン大統領は不人気振りが再燃し、イタリアも相変わらず厳しい政権となる。もはや他国どころではないというのがEU加盟国の本音となる。

朝鮮中央通信より引用

5 (何か起きるのか、北朝鮮)2016年ごろから頻度を増した北朝鮮のミサイル実験と数々のおどろおどろしい金正恩氏や当局からの挑発。一方の韓国は文大統領を筆頭に「仲良くしましょうよ」とすり寄る政府も罵りの言葉で近くにも寄れず。トランプ大統領の懐柔も意に介さず、全く読めないこの若大将は何か行動を起こせるのか?私は2020年も何も起きないとみる。彼は思ったより気が小さく、国際ディールも経験不足で取り巻きがいて強がるだけ。朝鮮人のメンタリティも強いものに巻かれろ、であってその場その場で気持ちは変わる。

6 (カナダ経済はアメリカの隣国の地位を享受し好調を維持)アメリカが中国と喧嘩をすればカナダは笑う。このシナリオがいよいよ現実に起きる。ファーウェイはカナダに北米拠点を設け、アメリカへの足掛かりとする。高関税で物価高を感じるアメリカ人は相対的にモノが安いカナダからの製品を買いまくる。不動産は永住権を持つ香港人が大挙して「出戻り」し、不動産価格は再び高騰し始める。

7 (安倍首相の賞味期限)長期安定政権は悪くないが、安倍首相嫌いのボルテージも上がる。かといって次を担う有力候補もおらず、野党も相変わらず烏合の衆。首相は延命薬を飲み続け、賞味期限をだましだまし延ばさざるを得ない。憲法改正論議も進まない中、オリンピックも終わり、日本全体が達成後の倦怠感に包まれ、政治にもけだるさが生じる。

写真AC:編集部

8 (オリンピック、金の数は期待を裏切る)金メダルへの期待を日本人よりもコーチよりも選手本人が一番重く受け止めている。そして勝った時、負けた時の極端なメディアの扱いも見てきた。ラグビーチームは純粋な日本人メンタリティではなかった。渋野日向子は宇宙人的な強い性格の持ち主だ。だが一般的な日本人選手は周りのムードに押される。よって初めに想定外の選手が金を取れば、俺も、私もとフォローの風が吹くが、フィギュアスケートのように重いムードになるとわずかな金メダル数に終わる可能性もある。

9 (変わる自動車、自動運転でも電気自動車でもない)出る出ると言われる自動運転や改良が進む電気自動車はまだ人々のハートをつかみ切れていない。その間、そんな夢よりも現実問題が先決とドライブレコーダー付き自動車にブレーキアクセルふみ間違い防止機能付き自動車が飛ぶように売れる。自動車は何よりも「乗って安心」が一番重要。とすれば、あおり運転防止のためにも自動運転の普及は日本の悲願となるのか?

10 (キャッシュレス 勝者は誰?)デビットカード、クレジットカード、ICカードにQR決済とキャッシュレス決済方法は数多く、更に数多いブランドまで考えると消費者はもう「わけわかんない」。今やQR決済がポイント戦争もあり目を引く日本だが市場の反応はいまいちかもしれない。だって、スマホからQRだすのは面倒。それなら財布を出してタッチするだけで決済できるICカード系に分がある。なぜカナダのようにクレジットカードタッチ機能を日本で普及させないのか、これは世界の七不思議となりそうだ。

皆さんも是非とも考えてみたらいかがでしょうか?案外、予想は難しいものですが、皆さんでああでもない、こうでもないと議論するのはなかなか楽しいものです。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年1月3日の記事より転載させていただきました。

会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。