人生100年時代のキャリア選択

日本の世の中が大きく変わることによって、キャリア戦略の立て方が、その人の人生を大きく左右するようになってきました。

(写真AC:編集部)

今までの日本では、どんな大学に入ってどんな会社に就職するかが重要でした。しかし、これからはそれよりも、自分が何をキャリアの中心に据えていくかを考え、実践することの方が圧倒的に重要になります。

なぜなら、有名大学や有名企業に入ってもそれだけでは価値はなく、そこで何を学びどんな仕事をするかが問われるからです。

人生100年時代になって、キャリアについて考慮すべき第一の点は、年齢が高くなっても価値が落ちない。むしろ価値が高くなっていくような仕事を選ぶことです。

例えば、スポーツ選手のような仕事は、ある程度の年齢を超えると能力がピークアウトしてしまいます。だから、人生のかなり若い時点で、次のキャリアを考えなければいけません。

ところが、ファンドマネージャーやコンサルタントといった仕事は、経験が価値を持ちます。

30代の若いファンドマネージャーより、ブラックマンデーやITバブル崩壊などを知っている50代のファンドマネージャーの方が、評価されることが多いのです。

また、コンサルタントも、あまりに若すぎるとクライアントから若造扱いされて、アドバイスに説得力が生まれにくいのです。年齢と共に様々な経験を経てきた経歴に価値が存在するのです。

このような年齢とともに価値を高めることができる仕事を選べば、キャリアアップを続けることが可能です。

もう一つのポイントは、徹底した差別化です。

ニッチでも良いから、他の人に絶対負けないエリアを作ることです。

そのためには、例えばラーメン店を経営するなら、一般的なラーメン店ではなく味噌ラーメンに特化したお店にする。自分が負けないエリアで徹底的に差別化できれば、うまくいく可能性が高まります。

自分だけしかない価値はどこにあるのか。これを問い続けることが、キャリアを磨き、いつまでも第一線で活躍していく原動力になるのです。

これからは70歳、80歳になっても、普通に仕事を続ける時代になります。そんな時に、時給が低くて単調な誰でもできる仕事をイヤイヤやるのではなく、自分が誇りを持ってやれる仕事を選べるようにする。そのためには、若いうちからしっかりとキャリア戦略を立てて、行動しておくべきです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年1月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。