こんにちは、東京都議会議員(町田市選出)のおくざわ高広です。
今日は、町田市内にある西東京朝鮮第二初級学校にお伺いし、子どもたちの学ぶ姿を見学するとともに、保護者の皆さんと意見交換してきました。
昨年、「60万回のトライ」という、朝鮮学校の生徒たちの日々をラグビーを通じて描いたドキュメント映画の上映会が、都議会で開催されました。
その際、朝鮮学校は各種学校という枠に入るため、幼保無償化の対象から外れているというお話を聞き、まずは学校へお伺いしようということで、今日を迎えました。
制度上の細かい話は置いておきますが、保護者の皆さんの涙ながらの訴えに、政治家としての無力感と人としての恥ずかしさを感じるに至りました。お話をまとめると、
「私自身は差別されることに慣れてしまっていて、幼保無償化の対象から外れたことにも、やっぱりかと思ってしまった。」
「友達との時間では差別など感じないのに、政治が入ってくるたびに、制度を通じて厳しい差別の刃が降ってくる。」
「子どもがニュースを見て、僕たちはみんなに嫌われているんだね、って言うのを聞いて、動かなきゃと思った。」
「国が決めたことだからと誰も取り合ってくれなかった。思い込みに近い誤った知識で、公の立場の人からぶつけられた言葉に外れた何度も心が折れそうになっている。」
こうした現実を涙ながらに、子ども達には同じ想いはさせたくないと訴える姿に、私は胸が詰まりました。五輪憲章の理念、ONETEAMといった言葉があまりにも空虚に感じました。
でも、これをイデオロギーの対立にしては、これまでと変わらないことだけは分かります。現実に、暮らしの困りごとを解決し、誰もが産まれてきてよかったと思える社会をつくるには、何をすればいいのか、考え、行動していきたいと思います。
お母さんの一人がおっしゃいました。
「つらいことも多いけれど、ポジティブに明るい気持ちで働きかけていけるようにしたい。」
まだ解決の道筋は見えませんが、とにかく前向きに取り組んでいきたいと思います。
制度や歴史といった知識面だけでなく、どう生きるかという大切なことを教えていただく機会となりました。学校見学と意見交換に応じていただきました皆様、ありがとうございました。
編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属・東京みらい)のブログ2020年1月21日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログをご覧ください。