ZOOMが普及しても「リアルセミナー」はなくならない

内藤 忍

昨日はZOOMを使って、資産デザイン・ソリューションズ代表の世古口(写真左)とオンラインセミナーを開催しました。

当初予定していた会場開催であれば、50人程度のお申し込みだったのが、コロナ感染リスクを考慮しオンラインに変更した結果、300人を超える方にお申し込み頂きました。苦肉の策が逆に、より多くの方にお話することができるというプラスに転じて、良かったです。

オンラインセミナーの場合、参加者はわざわざ会場まで行く必要がありません。パソコンやスマホで気楽に参加できます。特に遠距離にお住いの方や、家族のお世話などで外出しにくい人には良い方法だと感じました。

また、主催者側も会場を予約する手間やコストを無くすことができ、開催頻度を上げることも可能です。

昨日は写真のように、2人がカメラの付いたパソコンの前に座り、スライドをめくりながら、カメラに向かって話をしていくだけ。複数の登壇者が別々の場所で参加することも出来ます。こうなってくると各自が自宅にいながら、一緒にセミナー講師をすることもできます。

何とも便利な時代になったものです。

しかし、今まで会場を借りて開催していたリアルなセミナーがすべてオンラインに移行するかと言えば、そうはならないとも思いました。

講師の立場からのオンラインセミナーのデメリットは、まず参加者の表情が見えないので、話がどの位伝わっているかわかりにくいということです。

ジョークを言っても、ウケたのか、それともスベったのかわかりません。

私の場合、毎回会場の反応を見ながら、アドリブで話の内容を変えていくスタイルなので、レスポンスがダイレクトに感じられないのは、いつものリズムと少し勝手が違いました。

また、セミナーの後に懇親会のような場を作ることもできません。セミナーでは緊張して聞きにくいことを、終ってからのカジュアルな場で質問したり、話せないことを懇親会でフランクに話したりできる機会がないのは寂しいものです。

リアルなセミナーは手間もコストもかかりますが、オンラインセミナーにはない開催価値が存在します。2つの方法の良いところを上手に取り入れて、バランスさせていくことが大切だと思いました。

今後オンラインセミナーの開催を増やしていくと思いますが、リアルセミナーも引き続き開催していきます。

ただし、そのためには、コロナウイルスの感染拡大が早く収束してもらわないと困ります。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年4月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。