都が予算化したデリバリー支援で飲食店を救えるか?

伊藤 悠

4月22日、総額3500円に上る補正予算が、異例の一日審議でスピード可決しました。その中身が重要です。

一番大きな予算額は、言うまでもなく、一店舗あたり50万円をお支払する協力金に960億円が計上されていいます。対象とする店舗数(事業者数)の見積もりは13万件ということです。

無論、この協力金だけで、廃業の危機に追い込まれている事業者を救えるものではなく、やはり、国の補償がなければ、都民の社会生活は壊滅するとの危機感でいっぱいです。

「国破れて、山河あり」と言いますが、「人破れて、国家あり」とはなりません。国が破れようとも、人を支えるという気概で、国には、補償をなんとか検討していただきたいと願います。

写真AC

さて、私たち都民ファーストの会は、協力金とは別に、甚大なダメージを受けている飲食店を少しでも支えられないかと、デリバリーやテイクアウトを始めた飲食店への応援事業を、知事に強く要望してきました。

これは、都民ファーストの会の木村基成議員などが熱心に、飲食事業者や宅配事業者などを回り、実態を聞き取った努力の結果だと思います。

一言で、飲食店がテイクアウトに乗り出すといっても、中小事業者の場合、容器の大きさを合わせたり、メニューを印刷、配布するノウハウもあるわけではないようです。しかし、テイクアウトで少しでも売り上げが出れば、飲食店を支えることになるのではないか。実際に、この動きは、街中にも広がり、いつも懇意にしている常連のお客さんたちが、飲食店を買い支えるために、テイクアウトで積極的に買い出しに行っています。

今回、都が発表した、テイクアウト支援の中身は次のとおりです。

業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業|東京都中小企業振興公社

上記からも確認いただける通り、上限100万円のうち8割を助成してくれというものですから、これからテイクアウトを始めるために、支出を考えていた方には、お役に立つと思います。

もう、すでに支払っちゃったよ!という方いらっしゃると思います。そこで、私たちは、過去に遡及して、領収書があれば助成の対象とするように求めました。都の回答として、年度は跨げないが、4月1日までは、遡って、助成の対象とするという答えをもらっています。請求書と領収書を大事に保管しておいてください。

こちらは、4月23日から申請開始です。

心配なのは、対象件数が400件ということですので、予算がなくならないかということ。もし、予算が足りない事態が生じたら、即座に、都民ファーストの会が、都に更なる予算要求をしてまいります。

生きるか、死ぬかの瀬戸際にある、事業者の皆様の、今の状況を十分に体感している中で、少しでも事業継続に役に立つ、政策を作り続けます。そして、今日はこれから、都民ファーストの会の三役とともに、国に補償を求めるため、国会の議員会館へ赴き、各党に要請行動をしてまいります。