こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言に端を発して、パチンコ業界・営業に対する世論が沸騰しています。
緊急事態宣言による休業要請→従わずに営業続行→店名公表
と大阪が先行した対応がきっかけですが、今後は東京を中心に同様の対応が続くことが予想されます。
そもそも強制力や補償規定のない特措法に欠陥があることが根本的な問題ではあるものの、
「どうしてパチンコ屋は休業しないんだ」
「この状況で大行列ができるパチンコは、もはやギャンブルであり依存症との問題とも切り離せない」
という声が高まることは、ある意味で自然の流れであると思います。
パチンコを事実上のギャンブルとしてる「換金(三店方式)」はいつまで許されるのか、そもそもパチンコ業界の「健全化」とは何を指すのかなど、論点は文字通り本が一冊かけるほど多岐にわたります。
新型感染症が猛威を振るう中、「夜の街」を含めて規制・対応が充分にできない風営法のままで良いのか?という点も重要です。
本件はセンシティブな話題でもありますので、こうした法的な問題点・論点をしっかりと整理した上で、また文章・動画でまとめて皆さまにしっかりお伝えしたいと思います。
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それにしても、今回のコロナウイルスによる社会変動は、これまで「なあなあ」「だましだまし」やってきた日本システムへの強烈な問題提起になっています。
パチンコの商品を換金所でお金に変えられる「三店方式」は、政府の公式見解では合法となっているものの、一般感覚からすればとうてい納得できるものではないですよね。
同様に性風俗においても、法律で規定されていることと実態がかけ離れている状況は、多くの人がなんとなく認識しているでしょう。
こうした状況で新型感染症のような「ブラックスワン(予期せぬ事象)」が発生し、政府によるなんらかの介入・補償(融資含む)が必要だとなった際に、いや税金を入れるならちゃんとしてよと多くの人が感じるのは当然の感覚だと思います。
パチンコの三店方式を厳格化して「遊戯」に留める、あるいはギャンブルとして合法化するかわりに、カジノ並の規制をかける。
その他の風営法対象業者も含めてキャッシュレスを義務化し、脱税・脱法行為を防ぎ、脱法業者は厳格に取り締まるなど、これを奇貨として検討すべきことは山積みとなっています。
仮に5月6日以降も自粛期間が延長するとすれば、このあたりのボトルネック解消は極めて重要な論点です。
中長期的な課題も多いものの、方向性だけでも出せれば、世論と業界の空気は大きく変わります。
補正予算の審議と並行して、これらの点を検証し、議論を進めて参ります。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年4月25日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。