今週のつぶやき:パウエルショック、都知事選

ぼさぼさ頭のカナダのトルドー首相がいつ散髪するか、話題になっています。トルドー氏の地元では3カ月にわたったコロナによる理髪店の営業停止が解け、12日から営業再開ができます。トルドー氏の性格は「皆さんとご一緒に」ですので一番先に切らず、しばし放置ではないかともささやかれています。指導者は一番に切り、道筋を提示してほしいです。トランプ大統領は喜び勇んでゴルフに出かけていました。性格の違いが政策にもでるとはこのことです。

では今週のつぶやきです。

パウエルショック

Federalreserve/Flickr

パウエルFRB議長が口下手なのは就任当時から変わらずで彼が記者会見等で発言すると結構な確率で株価が大幅下落します。今回も定例のFOMCの後の記者会見でコロナに関する弱気一辺倒の発言がそれまでの経済回復期待ムードに水をかけた状態になりました。しかし、パウエル議長発言で下げてもすぐに切り返してきたことも歴史と言ってよいでしょう。私も無抵抗に下げる木曜日のアメリカの市場を見ていて「腰が据わっていない」のか「異常時に対応しないAIはアホ」のどちらかだろうなとみておりました。

では東京市場は何だったのか、であります。私の見立てはメジャーSQ(特別清算)が12日にあったことでその2日前の水曜日ぐらいから動くかもしれないとみていました。実際には11日木曜日に下落し、12日はアメリカの暴落を受けて寄り底に近い形となり、いったん反発し、10時過ぎにW底をつけてSQの嵐が去り、あとはNYの先物が上昇しているのを見て下げ幅を縮小したというストーリーです。株式市場もこうやって論理だててみていくと比較的読みやすくなります。

SQは原油の限月のようなもので先般、原油価格がマイナスになった事故がありました。それと同様、非常にテクニカルであり、3,6,9,12月はメジャーSQと称され特に株価がぶれやすいのは株式投資における基礎情報です。賢い投資家であればある程度事前に読み込めたかもしれません。日本でお金の話をすることはタブー視され、その教育を全くしてこなかったことは変えなくてはいけないと改めて思います。お金とは使うこともできるし増やすこともできるのだと。「増やす」とは銀行にあるポスターのキャッチのようですが、私はいつも言うんです、「自分が働けなくてなってもお金に働いてもらえば稼いでくれる」って。お金に人格を持たせてみると見方は全然変わるかもしれません。

さて、都知事選

小池百合子氏Facebookより

小池百合子氏が出馬表明をしました。立民、共産、社民が支援する宇都宮健児氏と維新が支援する小野泰輔氏、それに自民の支援を受けず単独で出馬表明した小池氏を含め、現状15名が立候補しています。その他取りざたされているのがN党の立花孝志氏がホリエモン新党ではなくN党から、またれいわの山本太郎氏の名前も挙がっています。堀江貴文氏は立候補しないような気がします。

よほどのことがない限り小池氏の勝ちは見えているのですが、気になる点もあります。小池氏は自民党との関係をどうしたいのか、であります。自民党都連は面従腹背、一方二階幹事長はいつでも推挙するとしています。数日前の二階、小泉、山崎氏らとの定例的な会食は電話のみにとどめながらも熱い支援を約束されたようです。ここにも「ユリコ、ゆりこ、百合子」コールがあるんでしょうね。

小池氏のパフォーマンスを批判する向きもありますが私から見るとミニトランプ型かな、と思っています。トランプ氏もぶち上げてそのあと割と実質的なところに落ち着いたりします。買いかぶりかもしれませんが、小池氏は外国の大学を出ていますのでプレゼンが上手で自分の中で深い計算をするタイプに見えます。この手のタイプで出世している政治家にはあまりおらず、ある意味、誰も寄せ付けない強みなのかもしれません。ところで独身の小泉氏(父)には女性ファンがいっぱいいたのに同じ独身の小池氏には男性ファンがいるのでしょうか?ここは不思議です。

プロスポーツ、収入減対策はある

カナダはケーブルTVなのでテレビを見るにはどこかの会社と契約しないと見ることができません。私も最も安い月約5000円のベーシックプランに惰性で加入していたのですが、今週、解約しました。つまり私はテレビはあってもテレビ放送は見られません。ですが、このところよくテレビを見ています。理由はネットフリックスなどの映画や番組をテレビを介して流すからです。大画面とスピーカーシステムがありますので結構楽しめるのです。

日経に「プロスポーツ再始動 収入減、忍耐のシーズンに」とあります。北米ではプロスポーツ観戦や映画、特別企画番組はPPV(Pay Per View=番組ごとにお金を払うこと)にシフトしているものも多くなっています。ボクシングや格闘技については収益のほとんどがPPVから上がっているのです。ならば、なぜ、他のプロスポーツもPPVをやらないのか、そしてなぜ、日本でもそれを展開しないのか、不思議なのです。今や、特徴のないテレビ番組を見る人は減少の一途です。時代は変わったのです。だから私もテレビの契約を止めたのです。

プロ野球やサッカー。確かにスタジアムで見たいと思いますが、物理的に行けない場合も多いのです。特にサッカー場はほとんどが東京の外。見られないのならPPVで見せれば結構な収益になると思います。くれぐれもビジネス用途と個人用途で価格を別建てにし、アカウントの種類がテレビ画面で一目で分かるようにすれば店で流すのに個人用途だとばれるようにプログラム設定したらよいでしょう。PPVをケーブル会社がやるのではなく、インターネットでできるようになれば画期的だと思います。コロナで変わる社会環境に合わせたビジネスモデルなんていくらでも思い浮かぶものです。

後記

レンタカー事業を止めたので車の売却を進めているのですが、コロナで一時売却を止めていたのを再開したところ今週だけで3台成約しました。方法はクレイグズリストと称する北米最大のクラシファイドにリストするだけ。何がすごいってとにかく反応が早いのです。場合により一日で5人ぐらいは連絡が来ますのでアップしてから売却まで1週間あれば完了します。メルカリが北米市場で苦戦していますが、クレイグズリストは無料だし、知名度からしてメルカリが勝てる余地は厳しいような気がします。本当にパワフルです。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年6月13日の記事より転載させていただきました。

会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。