「歌が上手くなると健康にもなれる」仮説

知り合いの方に誘ってもらい、ボーカルレッスンに参加しました。

カラオケボックスにみんなで集まって・・・と書くと、またコロナ自警団の人たちから攻撃されそうですが、広いVIPルームに少人数で開催。換気も充分で、通常の飲食店と同じ環境です。

それにボーカルレッスンといっても、飛沫を飛ばしながら、大声で歌い続ける訳ではありません。

最初にやるのは、ストレッチです。首回りを良く伸ばし、背中の筋肉をほぐして、両手を壁に付けてグルグル回して柔軟性を高めます。

そして、次に学ぶのは歌う時の姿勢、そして呼吸法です。背筋を立てて、お腹に力を入れて、やや前かがみに立つ。深い呼吸を繰り返して、横隔膜が動くようにしていく。横隔膜が動くようになれば、お腹から声が出るようになり、声量が強くなって、歌が上手く聞こえるようになるそうです。

更に、声帯のトレーニングもしっかりやっていきます。まだ良く理解できていませんが、地声、ミックスボイス、ファルセットを使い分けるには声帯のトレーニングが欠かせません。

という訳で、ボーカルレッスンといっても、音程やリズムといった歌のテクニックの勉強はありません。

練習をしていて、最初のストレッチはピラティスの呼吸法に似ていると思いました。ボーカルレッスンは、トレーニングによく似た全身運動になっているのです。

喉の動きが悪くなると、間違えて気管にモノが入りやすくなります。これは喉の機能の衰えが原因の1つです。高齢になると、せき込んでいる人が増えますが、これは喉の機能の衰えのせいです。

また、日本人の死因の第3位は肺炎ですが、その9割は誤嚥(ごえん)性肺炎と呼ばれる気管にモノが入ってしまうことが原因です。

ボイストレーニングで喉を鍛えることで、肺炎の原因となる誤嚥を防げます。また、トレーニングやピラティスと同じような効果も期待でき、更に歌うことはストレス発散にもなります。もしかしたら、最強の健康法と言えるかもしれません。

カラオケボックスは、コロナ感染のクラスター発生源として悪者にされているので、今はガラガラ。そんな部屋の中で歌うでもなく、壁に向かって全員が黙々とストレッチしている光景は、何ともシュールな光景でした(笑)。

みんなで当たり前のようにカラオケに行けるのは、まだ先の話でしょうが、その時までにしっかりレッスンしておきます。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年8月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。