お金持ちになりたければ「リスクを取ること」を恐れるな

SNSを見ていたら、お金を得るために必要な4つの要素として「有効な努力」「才能」「運」そして「リスクを取ること」の4つが挙げられていました。そして、この4つの掛け算でお金持ちになれるかどうかが決まると書かれていて、その通りと共感しました。

この4つの中で、才能と運は自分ではコントロールすることができません。

才能とは天から与えられたものであり、環境によってその評価が変わっていくものの、自分ではどうしようもありません。また、運は自分で引き寄せられるという意見もあります。しかし、それは運と言うよりは、むしろ運を引き寄せるための「努力」から得られるものと考えるのが自然です。

とすると、自分の力でお金を得るためには、残りの2つである「有効な努力」か「リスクを取る」の2つの掛け算で勝負するしかありません。

もし、有効な努力をしているのに、それが結果に結びつかないとすれば、「リスクを取る」ことに消極的なのが理由である可能性があります。

逆に考えれば、リスクを取ることによって、たいした努力をしなくても経済的成功を手に入れられる可能性があると考えることもできます。ただし努力と同様、意味のないリスクを取っても、結果はついてきません。

しかし、自分が取るリスクに意味があるのかないのかなど最初から分かる人はいません。意味がないとわかっていれば、最初からそのようなリスクを誰も取らないからです。

とすれば、リスクに意味があるか無いかを考えるより、リスクテイクの機会をできるだけ多く積極的に受け入れる。その方が、結果的に良い成果を得られることが多いのではないでしょうか。

いわゆる高学歴で「頭が良い」人に、お金儲けが下手な人が多いのは、失敗することを恐れすぎて、リスクを取らないからだと思います。正確性よりもスピードが重視される世の中になると、大切なのは「失敗しても良いから取り敢えずやってみる」という前向きな行動パターンなのです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年9月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。