こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
大阪都構想住民投票も二日目を迎えて白熱しておりますが、早くも「場外戦」が起こっているようで…
私も思わぬ形で巻き込まれた(?)で、少しだけコメントをしておきます。
戎橋で行っていたゲリラ街宣を警察に止められ、「住民投票≒選挙期間中は公道であれば政治活動は自由のはずだ!止めた警察は横暴だ!」とれいわ新選組サポーター&山本太郎さんが主張されている本件。
確かに選挙運動中は基本的に公道での拡声器を使った街頭活動が許されるなど、普段よりも政治活動の幅が大きく広がります。
ただ当然のことながら、選挙だからといって「公職選挙法に触れなければ何でもOK」ではありません。
本件については情報が錯綜しているので正確な実態は判然としませんが、公職選挙法以外にも道路交通法など、活動する側が準拠しなければならない法律はあります。
公道中でも活動が認められているとはいえ、例えば交差点の真ん中に街宣車を止めて演説することはできませんし、拡声器の音量があまりにも大きすぎれば制止されます。
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そして今回の場合、ニュース記事等によると
・れいわ側は道路申請許可を事前に出したが断られた
・にもかかわらず、政治活動の自由として強行した
・警察は「道路交通法に触れている」と制止した
・れいわ側は「交通を邪魔してないので法令に触れてない」と主張している
という流れなので、道路交通法が焦点なのだと思われます。
道路交通法の第77条には「一般交通に著しい影響を及ぼす」場合は、事前の許可を取らなければダメですよとの決まりがあります。
じゃあこの「著しい影響」を及ぼすかどうかを誰が判断するかと言えば、それは当該地域を管轄する警察が行うのが妥当ではないでしょうか。
いくら道路を使いたい側が「邪魔になっていない!」と言っても、それは一つの主観。特に街頭演説やストリートパフォーマンスの場合、最初は閑散としていても徐々に聴衆が集まり収拾がつかなくなることだって多々あります。
加えてれいわ新選組は、容易に動かせないビジョンなど大規模な機材を設置しているため「問題がおきたらトラメガとマイクを持って即撤収」というわけにはいきません(ここも一般的な選挙運動との大きな違い)。
私も今回の舞台となった戎橋には何度も訪れていますが、地元の方々の多くは
「あんなところで大規模街宣やったら邪魔に決まっている」
との声を上げており、私もまったく同感です。
とりわけ仮に人があふれるような事態になれば逃げ場のない「橋の上」については、警察が慎重な対応を取ることも納得できます。
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余談ですが、山本太郎さんサイドも事前に道路申請を出しててその必要性を認識しており、それを断られています。
断られたのに強行したのだから、警察サイドとしても「面子を潰された」という側面が対応の背景にあったのかもしれませんね。推測ですが。
これからますます住民投票はヒートアップをしてきます。そもそも選挙というのは騒音も含めて迷惑をかけてしまいがちなものですが、ルールを守ってできる限り気持ちの良い論争を繰り広げたいものです。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年10月13日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。