こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
短い臨時国会、早くも残り会期は半分あまりということで、提出すべき議員立法の作成・最終調整を急いでいます。
そうした中、膠着状態になっていた憲法改正論議(国民投票法改正案の採決)を巡って進展がありました。
憲法改正に関する議論は、衆参ともに憲法審査会(憲法審)という会議体で行われます。
目下の課題として、2016年に公職選挙法が改正されたことに伴い、これを準用する国民投票法も改正しようということが遡上にあがっているわけですが、立憲民主党や共産党・社民党はこの審議や採決を拒み続けています。
参考:
国民投票法改正案とは?反対の声がネットで拡散、問題点は?
「国民投票にあたり、CM規制がなければ資金力勝負になってしまう」
などの課題意識は理解できますし、問題があるなら議論を尽くし、最終的には採決を図るのが国会のあるべき姿です。
しかしながら、ただただ憲法改正に反対という姿勢を貫き先送りさせるために、採決どころか議論のテーブルにすらつくことを拒み続けてきたのがビジネス野党でした。
過半数を超える議席を持ちながら、弱腰にそれを許容してきた自民党も共犯関係だと思います。
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こうした状態なので、今国会も憲法審査会は開かれることすらなく終了か…という雰囲気が漂っていたのですが、
立憲会派から別離した国民民主党が議論・採決に応じる構えを見せたことから化学反応が起き、少なくとも衆議院では自由討議形式で審査会が開かれることになりました。
>「自民党と野党第1党の立憲民主党で少しずつコンセンサスをつくりながら丁寧に進めたい」。立憲の安住淳国対委員長は11日、自民党の森山裕国対委員長と国会内で会談した後、記者団にこう表明。国民民主を念頭に「外野の発言は自由だが、何ら影響を与えない」と異例の言葉遣いで断言した。
(上記時事通信記事より抜粋、強調筆者)
国民民主党のスタンスに反発し、「外野は黙っていろ」とストレートに断言している立憲民主党の発言はひどいものですが、「なんら影響はない」という言葉がむしろ多大な影響の存在を物語っています。
国民民主党に少しの得点も与えたくない立憲民主党は、自らのイニシアチブを誇示するために、憲法審査会の開催を容認せざるを得なかったのでしょう。
少数政党であって、こうした力学が働くのが国会や民主主義の醍醐味。
中道政党を自負し、意見は違えど憲法改正論議に前向きな姿勢を見せている国民民主党の皆さまには敬意を表したいと思います。
日本維新の会も引き続き国民投票法改正案の審議・採決を求め、衆院と異なり審査会が開かれる気配が未だにない参議院でも強く開催を求め、憲法改正議論を建設的にリードして参ります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年11月12日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。