心豊かに生きるために忘れてはいけないこと

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いつも楽しそうに、好き勝手なことばかりしているように見られがちな私ですが、いつも恵まれた環境で生きてきた訳ではありません。今まで人並み以上の失敗や苦労も繰り返し、「人生終わった」と思い詰めたこともありました。

そんな辛い経験の中から、逆に逆境でも毎日を心豊かに生きるための「心の持ちよう」を学んできたと思っています。恵まれた環境にずっとぬるま湯のように浸かっていたら、気が付くことの無かった視点です。例えば、私は心の乱れが起こりそうになったら、次のような「自分の金言」を思い出すようにしています。

「事実は一つ、解釈は無限」

世の中で起こっていることの事実は1つです。それをどのように解釈するかは、それぞれの個人の自由です。「コップに水が半分しか入っていない」と思うか「コップに水が半分も入っている」と思うか。物事をネガティブに捉えるより、有難いことと感謝の気持ちを持つ人の方が、心豊かになることができます。

「人は人、自分は自分」

人と比較するのを止めると気持ちが楽になります。会社の同期と出世競争したり、経営者同士が会社の規模を競ったりするのは、モチベーションアップになるなら悪くはありません。しかし、そこだけに目標をフォーカスしてしまうと、いずれマイナスの影響が出てきます。比較から嫉妬したり、僻(ねた)んだりするネガティブなエネルギーを浪費するより「人は人、自分は自分」と自分軸で淡々と過ごせば良いのです。

「どん底にいれば後は良くなるだけ」

絶対的な不幸を嘆くよりも、そこからのベクトルで考えると心が楽になります。もうこれ以上は悪くならないと、底打ちを感じることができれば「明日は今日よりも良くなる」と前向きになれます。「夜明け前が一番暗い」のです。

「変わり者は褒め言葉」

価値観は環境で変わります。常識ばかりを追い続けるのではなく、変わり者と言われることを恐れないことです。人と違うことが個性だとすれば、変わり者と言われることはネガティブなことではなく、最大の褒め言葉と思えます。空気を読むより、自分に正直に生きれば良いだけです。

「未来は予想できない」

勝手にこれからの人生を悲観している人がいますが、未来を勝手に決めつけないことです。自分がコントロールできない、そして予想さえできないことが次々と起こるのが人生です。今は不幸だと思っていることが、将来とても良かったと思えるかもしれない。未来は誰にもわからないから、ワクワクするのです。

コロナショックで更に変化の激しい世の中になり、精神的にストレスを抱えている人は多いと思います。自分の心を落ち着かせる金言をいくつか持つことで、ブレてしまいがちな感情を、落ち着かせるようにしたいものです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年11月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。