週末の夜はジャズを愉しみましょう:チック・コリア in the 70's

2021年02月14日 14:00

2019年のチック・コリア氏 Wikipediaより

2021年2月9日、ジャズをベースに様々な音楽と融合した【フュージョン Jazz fusion】のパイオニアと言えるチック・コリアさん(79)が亡くなりました。この記事では、彼が新しいジャンルを創った最も重要な70年代の作品を紹介したいと思います。

60年代後半、新しい境地をエレクトリック・ジャズに求めたマイルス・デイヴィスのバンドのエレクトリック・ピアノに抜擢されたチック・コリアはアルバム [キリマンジャロの娘 Filles de Kilimanjaro] に続き、音楽史に残る最初のフュージョン作品とされる [イン・ア・サイレント・ウェイ In A Silent Way]  [ビッチェズ・ブリュー Bitches Brew] のレコーディングに参加しました。

その後、マイルス・バンドの数作品に参加した上で、紆余曲折を経て「リターン・トゥ・フォーエヴァー Return to Forever」というバンドをベースのスタンリー・クラークと立ち上げました。

その最初のアルバム作品が、ジャズ史に燦然と輝くフュージョン作品「リターン・トゥ・フォーエヴァー Return to Forever」です。

[Return to Forever] – [What Game Shall We Play Today]

マイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」「ビッチェズ・ブリュー」は革命的でありましたが、リードは、マイルス自身のトランペットとウェイン・ショーターのサックスというジャズの伝統的な枠組みを継承しています。それに対して、「リターン・トゥ・フォーエヴァー」はジョー・ファレルのフルートをフィーチャリング、スタンリークラークのベースのメロウさと情緒溢れるチック・コリアのエレピのソフトさ、アイアート・モレイラのドラムスとフローラ・プリムのヴォーカル&パーカッションのブラジル風味は、マイルスの醸し出す緊張感とは対極にあるものです。ここに、人間の悟性ではなく感性に訴えるフュージョンの重大な特性が認識され、チック・コリアのスタイルが完成したものと考えられます。

[Light As A Feather]

バンド「リターン・トゥ・フォーエヴァー」の第2作です。ジョー・ファレルがフルートとソプラノサックスとテナーサックスを持ち換えて更にサウンドの幅を拡げています。ラテン音楽との素晴らしいフュージョンです。

[Crystal Silence]

究極の透明感を愉しめるチック・コリアとゲイリー・バートンのデュオ作品です。

[Hymn Of The Seventh Galaxy]

アイアート・モレイラとフローラ・プリムに代わってビル・コナーズとレニー・ホワイトが参加したバンド「リターン・トゥ・フォーエヴァー」作品です。メンバーが代わって、ラテンとのフュージョンではなく、ロックとのフュージョンとなっています。

[The Leprechaun]

ファンタジー音楽とのフュージョンです。ベースのエディ・ゴメスとドラムスのスティーヴ・ガッドが参加しています。

[No Mystery]

コンテンポラリーなポップ・ミュージックとのフュージョンです。

[My Spanish Heart]

スペインというコンチネンタルなラテン世界とのフュージョンです。ちなみにチック・コリアの家系はイタリア南部にルーツをもつそうです。親愛なる韓国人の皆さん、残念ながら韓国系ではないようです(笑)

[Friends]

70年代のチック・コリアにとってはかなり異色なオーソドックスな4ビートジャズを中心としたアルバムです。ジョー・ファレル、エディ・ゴメス、スティーヴ・ガッドが参加しています。演奏力の高さを再確認できます。オーソドックスなジャズとのフュージョンを目指していたのかもしれません。

現在、私たちが人生のいろいろな場面で、バラエティに富んだ美しいフュージョン音楽を手軽に愉しめるのも、チック・コリアさんの卓越した感性があってのことかと思います。深く感謝いたします。


編集部より:この記事は「マスメディア報道のメソドロジー」2020年2月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はマスメディア報道のメソドロジーをご覧ください。

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