株式投資と不動産投資はどちらがリスクが高いか?

日経平均が30,000円を超え、株式投資を始めとする資産運用に興味を持つ人がどんどん増えています。

(写真AC:編集部)

しかし、私が現在投資対象のメインにしているのは、株式ではなく都心・中古・ワンルームマンションを中心とした不動産です。

会社名義で購入しているものも含め、国内だけで約40室を保有しています。東京23区に関しては、現在も空室は一戸だけ。安定した賃貸収入が得られています。

不動産投資の場合、株式投資とは異なり、銀行借り入れを使って投資をするのが通常です。

例えば、現金10万円で、株式投資を行うのと、借り入れによって不動産投資を行うのは、どちらがリスクが高いのでしょうか。

その前に知っておくべきことがあります。まず、借入を使った不動産投資は、誰でもできるわけではありません。借り入れには銀行の審査があります。最低でも年収400万円以上の安定した収入が必要です。

株式投資の場合は、信用取引でレバレッジをかけることもできますが、個別銘柄に投資するのではなく、インデックスファンドなどを使って市場全体のリターンを狙うのがオーソドックスな方法です。配当収入もありますが、長期の値上がり益(キャピタルゲイン)が投資の主な目的です。

不動産投資は、値上がり益よりも、インカムゲインが目的です。

現状の不動産賃貸利回りは、都心・中古・ワンルームマンションの場合、コストを差し引いて4%程度あります。もし、1%台半ばで借り入れができれば、年間2.5%程度の利回り差からの収益が得られます。

このように借入による不動産投資を実践する場合のリスクは、賃貸利回りの低下、空室リスク、借り入れ金利の上昇、建物の劣化、天災リスクなどがあります。

2000万円の物件であれば、金利差2.5%で年間50万円の収益が生まれます。お金を借りる力を使って「信用をマネタイズする方法」です。

もし自己資金10万円で1990万円の借り入れができれば、1年間に投資元本に対して、ざっくり約500%のリターンという計算になります(物件価格などの変動要因があります)。

株式投資のリスクと比較した場合、安定した賃貸需要がある場所を選べば、不動産投資の方がリスクコントロールがしやすいというのが双方の投資を実践してみた実感です。

本日20時から開催する無料のオンラインセミナーでは、個別の物件の紹介だけではなく、なぜ不動産投資をこれからするべきなのかについてお話します。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年2月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。