これじゃ税金を払うのもイヤになる!!「税をむさぼる人々」

確定申告シーズンですね。もう済んだ方も多いと思います。税金を納めると、社会の一員になった気がして誇らしくもなりますが、金額によっては憂鬱になることもありますよね。では、その税金は大切に使われているのでしょうか。

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お人よしの日本人は、令和の日本がどれほど酷い国になってしまったかを知らないと、著者の森口朗さんは言います。森口さんは、行政の仕事を長く続けてきた中で、具体的な問題点や改善点に関する著書を書いてきた珍しい行政マンです。(当たり前ですが、在職中の地方公務員の著作は穏当な内容になります。)今回の「税をむさぼる人々」は、税や社会保障の使い道があまりにも杜撰だということで、怒り心頭になっておられます。

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むさぼられる第二の税金=年金

社会保障にGDPの何%が使われているかという点で、日本はヨーロッパ諸国に引けを取りません。皆さんが安心できないのは金の配布が不公平だからです。

様々な制度を作り変えないと、日本はこのまま衰退していくしかありません。日本は年金制度にかなり問題がありますが、それは政治家と厚労省が持続可能でない制度を作り上げたからです。私たち、とくにサラリーマンは、社会保険料という名の第二の税を強制的にむしりとられていると言います。

「所得代替率」は年金詐欺の証拠

日本の年金は酷い制度です。この制度を創った厚生労働省は詐欺組織です。年金を議論する際に使われる「所得代替率」という言葉の使用は、厚生労働省が詐欺組織の証拠と言ってもよいでしょう。

厚生労働省のいう所得代替率は、「受け取り始めるときの年金額が、その時点の現役世代の所得に対してどの程度の割合かを示すもの」ですが、実際には「現役世代男性の平均的な手取収入」と「年金世代の夫婦合計した額面収入」を比較しています。これでは所得代替率も高く出て、実感とずれが生じているわけです。

モラルなき税金泥棒=国会議員

国会議員は、他の4カ国よりもはるかに高額な報酬を受け取り、報酬とは別枠の領収書不要の莫大な手当を手にし、企業献金・労組献金を廃止せず、政党交付金で得た金の使い道は他国のように制約されない。これが日本の政治です。

はるか昔、昭和の時代、日本が高度経済成長をしていた時、日本は諸外国から「経済は一流、政治は三流」と言われていました。けれども、平成の30年で唯一経済成長すらしない国になってしまいました。それなのに、国会議員の報酬はお手盛りのままのようです。

ゴマすりが命=行政マン

では、行政マンたちは自分の思うとおりの行政ができるのか。昭和時代には、「霞が関=キャリア官僚が事実上、支配している」なんて、本気で主張する人がいましたが、今どき、そんな古臭い考え方をする人は少なくなりました。

政治家は平成を通して、行政マンたちが創った原案を拒否する権限や、自分が気に入らない政策を提案する行政マンを左遷する権限を有していることに気付いたようです。そもそも大臣や首長に否定されるような改革案を提示してしまう人は、幹部になれないそうです。

その上で、政権・首長が代われば、良心の呵責なく言うことを翻意できます。建前上は意思決定権がないのですから「あれは前首長の方針でした」と言えばよいのです。その変節こそが、彼らが実力の表出になります。そして、若い頃からその能力の研鑽に余念がありません。だって終身雇用ですから、内部のゲームのルールに従うのは当然でしょう。

そして「モラル」を捨てていくのだそうです。

腐った行政こそ諸悪の根源

昭和時代は「政治家に誰がなっても、日本は官僚が実権を握っているから安心」と発言をする人が大勢いました。その結果が、失われた30年です。当たり前です。彼らは省庁が大切なのであって、日本全体など知ったことではないのです。

政治家という象徴的な「税金泥棒」が改心したとしても、現実に政策を立案する霞が関の人々を刷新しなければ日本はダメなままのようです。

最後の諫言は、われわれの胸に深く突き刺さると思います。

この程度の議論もされないのは、政府が腐っているからとも言えますが、一方で日本に「健全な左派がいないからでもあります。学生時代に革命ゴッコをし、大企業や役所に勤め、辞めても平均値よりはるかに裕福な年金生活をしているのに、批判さえしていれば自分は正義だと勘違いする「左翼老人」だらけだからです。左翼系野党は、その票が欲しくて活動するからです。

ますます重くなる税と社会保険料。多くの人が、税金の使われ方にもっと注目していただけたらと思います。