「運動して痩せる」をやめればダイエットに成功する

黒坂 岳央

黒坂岳央(くろさか たけを)です。

最近、お客さんや取引先の相手から「スッキリ痩せましたね!」と複数人から声をかけられるようになった。そのたびに内心、嬉しさを感じる。一時は70kg近くあった体重を、64kgと6kg減量することができたのだ。

PonyWang/iStock

過去において、ダイエットには苦心惨憺した。数年間に渡り、色々と挑戦をした。自転車に乗ったり、ウォーキングマシンやジム通いもやった。夜だけ糖質制限ダイエットや、その他の食事制限も「これがオススメ」とされるものも一通り試してきた。毎日、風呂上がりに体重計に乗ってエクセルに体重を入力、徹底的に管理した。「頑張っているのに痩せない…」というつらい時期も長きに渡って経験済だ。そして最終的には本稿で紹介する減量法によって、驚くほどあっさり体重を落とすことができたのだ。そして今もそれは継続できている。

筆者からダイエット挑戦者へアドバイスをするなら、「運動で痩せようと思うな」である。つまり、工夫するべきは運動の方ではなく、食事をどうにかして痩せよということである。「運動して痩せる人もいる。だからお前のつけた記事タイトルはおかしい」という反論が来ることは想定済だ。そう感じた人ほど、ぜひ最後まで読んでほしい。

ダイエット成功の鉄のセオリー

ダイエットは「消費カロリー>摂取カロリー」というシンプルな公式が成り立つ。まさしく、小学生でも理解できる簡単かつ、絶対的なロジックである。だが、シンプルであるが故に、できることは極めて限定的である。すなわち、ダイエットの成功とは、「摂取カロリーを減らす」もしくは「消費カロリーを増やす」のどちらかしか存在しない。

「消費カロリーを増やすには、運動をせよ。筋肉をつけよ」と言われる。一般的なジョギングであれば、30分で200-280kcal程度で、運動の内容によって消費カロリーは異なる。激しい運動であるほど、消費カロリーは高くなる傾向だ。

農林水産省のデータによると、一日の必要なエネルギーは男性で2200±200kcal程度、女性で1400~2000kcalとされている。ここに運動で200kcalほど消費できれば、一日の摂取カロリー量を10%ほど減らせる計算になる。「運動をすれば痩せる」という主張はここから来ている。事実、論理的にその主張は正しい。

ダイエットのために運動を始める人がいるのは、このためだ。筆者もその一人だった。だが多くがうまくいかない。なぜだろうか?

運動を頑張っても痩せない理由

筆者個人的には、世間で思われているほどは「運動での減量効果」は大きくないと感じる。汗だくになって取り組んでも、減らせるカロリーは僅かなものに過ぎない。せいぜい、デザート半分程度でしかないのだ。

また、そもそも仕事や家事で忙しく駆け回る現代人が、頻繁に運動をする習慣を作ることは簡単ではないという事情もある。スーツ姿であくせく公園を走るわけには行かないだろうから、運動する際にはジャージなどに着替える必要がある。そうなると着替えて公園やジムへの移動で時間や手間が取られてしまう。そもそも、忙しくて運動に使える時間など、捻出することが難しいという人は少なくないだろう。筆者のように人生でスポーツをまったくしてこなかった人にとっては、「運動せよ」と言われても、一体何をすればよいのか分からない人も少なくないはずだ。

だが、「運動でダイエット」を難しくする最大の要素は別にある。すなわち、「運動をするとお腹がすく」ということだ。理論上は食事量はそのままに、運動だけできれば体重は確実に減る。だが、現実はロジック通りには運ばない。運動をすると強烈にお腹が空くからだ。「せっかく頑張って走ったのだから、少しくらいいいか…」、そうやって軽い気持ちでつまんだ食べ物の摂取カロリーの前には、運動で消費したカロリーなど軽く消し飛んでしまう。また、必然的に夕食時のご飯も大盛りになる。これではせっかく努力して運動をしても、減量どころか逆効果になってしまうだろう。

もちろん、筆者は運動のすべてを否定するつもりはない。汗だくでハーハー息を切らす運動ではなく、出退勤時に一駅余分に歩く程度の運動であれば、継続しやすい。また、体力もつくし、食欲が大きく増進することもないだろう。筆者の場合は、部屋にウォーキングマシンを導入したが、そのおかげで健康診断の数値は大幅に改善し、体力も確実についた。無理のない運動の継続は、ダイエット以外の体力づくりなどの目的のためにも、ぜひやるべきだ。

食事を変えれば簡単に痩せる

体重を落とすことだけにフォーカスするなら、運動をどうにかするより、食事を変える方が圧倒的に効果が高い。とはいえ、「空腹を我慢せよ」など暴論を言うつもりはない。苦痛に耐えることは、長続きしないからだ。

まず、提案したいのは「不要な間食」をなくすことだ。これだけでドラスティックな効果がある。

  • 菓子パン
  • お菓子
  • ジュース

これらを完全にやめるだけでも、ダイエットに大きな効果がある。

筆者は昔から、菓子パンが大好物で食後に必ず食べていた。だが、パッケージの栄養表示を見るたびに背筋が凍る。菓子パンは総じて高カロリーであり、だいたい400kcal、多ければ500kcal以上のものもあるからだ。500kcalという数字は、一日の摂取カロリー量の20-25%を占める。毎日、高カロリーの間食をするだけで、簡単にカロリー摂取量オーバーの決定的要素になる。500kcalのカロリー減は、ジョギング1時間以上の運動に相当する。これをやめるだけでも、大きくダイエット効果があるだろう。

そして、ご飯や麺類など、炭水化物を意識的に「小盛り」にすることも勧めたい。筆者はこれに大きな効果を感じた。「炭水化物を完全にカットしてしまうことには、健康的リスクがある」と主張する専門家もいるし、少しは食べなければ満足感がない。故に「小盛り」なのである。それも「夕食だけ」でも効果は期待できる。

お菓子や炭水化物を減らせば、大幅に摂取カロリーは減る。その分、野菜や汁物をたっぷり摂れば空腹もない。筆者の場合は、これに加えて意識的に納豆や豆乳、ヨーグルトを口にしたことで空腹感ゼロのまま、スルスルと体重は落ちた。今も維持できている。

頑張らないダイエットが最強

適正体重に保つ試みは、一生涯続く。だから無理のあるダイエットは、挑戦する前から敗北している。筆者は「ダイエットは頑張るな」と強く提唱したい。

汗だくで激しい運動をしたり、地獄の空腹に耐えながらのダイエットはよほど精神力が強い人物でなければ、まず続かない。理屈の上では可能でも、事実上難しい。人間は感情の動物だからだ。

数年間かけて、あれこれ買ったり、いろいろな運動に挑戦して成果が出なかったが、「我慢しないダイエット」に行き着いたことで、驚くほど楽に痩せることができた。

本稿が減量に悩む人の参考になれば幸いだ。

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。