緊急事態宣言がビジネス街のランチの「3密」を加速する

第3次緊急事態宣言が始まってから今日は最初の平日のお昼です。虎ノ門界隈に出かけてみると、ビジネス街にはいつもと変わらず出勤しているビジネスパーソンがたくさんいるようです。

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しかし、緊急事態宣言に伴い、周辺の大規模施設の飲食店は臨時休業しています。

虎ノ門ヒルズも飲食店はほとんど休業。私がいつも行っているサラダバーは、アークヒルズも虎ノ門ヒルズもお休みでした。ゆるい糖質制限ができるお店が見つからず、昼食難民になってしまいました(結局、食べたらあかんものを食べてしまいました)。

臨時休業のお店が増えているのに、人の数がそれほど減らなければ、営業しているお店に人が殺到し、密になります。

帰り道に通りかかった人気の立ち食いそばの店にもいつもより長い長蛇の列ができており、店内も人でいっぱいでした。

緊急事態宣言で、大規模施設の休業やアルコールの提供停止を要請するのは、密になるの防ぐことで、新型コロナウィルスの感染拡大を抑えることが目的です。

この状況を見る限り、緊急事態宣言は少なくともビジネス街のランチタイムに関しては、逆効果なような気がします。

そもそも、新型コロナウイルス対策の最終的な目的は、死者や重傷者の数を減らすことです。ところがメディアでは新規要請者数ばかり報道されて、その数字が増えた減ったで大騒ぎです。

東京都は新型コロナウィルスによる死者の数をグラフにして発表していますが、ずっとヒトケタである事はあまり知られていません。また重症者数も50名前後で、ほとんど変わっていません。

少なくとも現時点は、東京都は緊急事態宣言を出す状態とは言えないのではないでしょうか。

多くの国民は、政府や行政、日本医師会、そしてメディアの情報操作に気が付き始め、自分で考え自分で行動を始めたように見えます。

無策に対する怒りや呆れを通り越して「スルー」しはじめたとしたら、これほど怖いものはありません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年4月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。