立憲民主党の枝野幸男代表は4月28日、国会内で定例の記者会見を行い、「必要なワクチンを確実に、間違いなく、この日にどれくらい届くと各自治体にできるだけ早く示すことこそが国のやるべきこと。国が直接乗り出すならばむしろ検査の拡大に乗り出すべき」と国が、民間企業で実施している大規模なPCR検査の活用をすること等を求めた。
しかし、私は枝野代表が主張する検査拡大の優先には反対である。PCR検査を増やせば感染が抑えられると思っているようだが、そんな事はないからだ。検査拡大よりも、ワクチンをドンドンと打つことのほうが、コロナ禍を抑え込む一番の方策である事は火を見るよりも明らかではないか。
枝野代表は「国民の皆さんの今の政治の現状に対する不信、不安、不満、怒り、いら立ちを『われわれが受け止めることができる』と示していけるように、責任が重くなった意識をしっかり持って、特に感染症対策、さらにはわが国の将来像を明確に示していきたい」と意気込みを語り、自民党に対抗姿勢を示したが、ワクチンより検査を優先させる意向の時点で、政権担当能力があるのか疑問である。
ワクチン接種を遅らせ、検査をドンドンやれば、コロナによる死者が増えるだけだろう。ワクチン確保とその迅速な接種こそ、日本の危機を救うのだ。
枝野代表と言えば、菅内閣の退陣を求め、退陣直後に衆院選を行わずに暫定的な「枝野内閣」を組閣することを提案したことは記憶に新しい。
立憲民主党を少数与党として、枝野内閣を暫定的に組閣し、危機管理体制を構築するというのだ。
しかし、いくら秋までの衆議院選挙までと言っても、これは暴論である。
立憲民主党は、国民の支持率は一体、何パーセントだと思っているのか?
本年3月上旬の調べで、立憲民主党は4.5%である(自民党は35.6%)。
国民の支持をまともに受けていない政党とその代表がいきなり内閣を組閣すると言われても噴飯ものでしかない。枝野代表の野心・野望のみが透けて見える発言だと言えよう。
更にこれは、民主主義を無視したクーデターに近いものであろう。自民党のコロナ対応がいくらダメだからと言ってこのような事を堂々と主張する党首に政権をとらせてはいけない、私はその思いを一段と強くした。