東京五輪開催した方がコロナ感染を縮小できる

東京五輪はアスリートのためにも出来るなら開催したいが感染の拡大が心配というのが平均的な世論だと思う。

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尾身コロナ分科会長は、普通なら開催できないというが、五輪開催はやり方次第で、人流を抑え、コロナ感染の沈静化の機会とすることが可能である。

日本人は近ごろ後ろ向きの縮み指向に陥っているが、逆転の発想で、禍を転じて福と成す前向き発想が求められる。

具体的方策

  1. 東京五輪を開催し、この期間、国民にできる限り自宅でテレビ観戦することを呼びかけることで人流はかえって抑制できる。
  2. この期間にワクチン接種を加速し、①の人流抑制と相乗効果を発揮させる。とくに在宅で外出が困難な高齢者、障がい者に出張接種を行う。医師やワクチンの輸送にタクシーを借り上げる。
  3. 市町村が外食産業等のデリバリー、テイクアウトに補助券を配布するなら国はその財源を全額または一部出す。ここでもデリバリーにタクシーなども活用する。
  4. 企業・学校に対しては、夏休みの前倒し、テレワークの割合を目標として定めて一斉にするように呼びかける。とくに他企業との接触にあたってできる限り直接の面談を避けるように呼びかける。
  5. 高齢者などがワクチンの二度目の接種を終わっている場合には、帰省してのテレビ観戦には、マスクなどでの感染防止も併用すれば問題ないことを呼びかける。
  6. 人流抑制の結果、東京都心部以外では道路、駐車場に余裕ができるので、自家用車での移動を推進し、日常的には禁じている場合(通勤、通学、来場での自家用車禁止は多い)でも認めること、駐車料金、高速代の臨時値下げなど出来る範囲で行う。
  7. 学校の授業にテレビでの文科省作成ないし関与した教育番組視聴に置き換えることを認める(ネットでも配信)。児童・生徒向けの五輪教材を号外として新聞が発行することに補助を出す。
  8. 観客を入れるかどうかは、直前になって柔軟に決めれば良いこと。

さらに政府が出すべきメッセージ

  1. 五輪は国際的な約束だから、基本的には開催義務があり、日本側が客観的に無理というわけでもないのにやりたくないからやらないと云う性質のものでない、
  2. 製薬会社などからもワクチンの特別提供を得ており、PCR検査なども徹底するので、日本人の平均よりはるかに感染を引き起こす可能性は低い。
  3. 本来なら、日本国内の行事開催と同じ基準で行うべきものだし、選手・関係者も日本人と同じ行動規制しか課せられるべきでないが、今回は、特別に厳しい規制に復するようにIOCにはお願いして了解を得ている。もちろん、不心得な人が出るかもしれないが、目に余れば大会からの排除などで対処していただけることになっている。
  4. 水際規制については、もっと、徹底しろという声もあるが、海外と行き来する人々、日本在住の外国人、外国に住む日本人からは厳しすぎるという不満も出ており、緩すぎるわけではない。もちろん、マイナンバーカードの取得携帯が義務とされていないなど国民の行動をいちいち把握することは中国、韓国、台湾などに比べてしていななど、法制度の違いがあるので、比較は難しいが、全体的にみれば日本の水際規制が劣っているわけでない。

そもそも、尾身会長のコロナ分科会が、医療従事者480万人最優先接種という世界で例を見ないお手盛り方針を決めたことを想起し、それならば、五輪を成功させるために医療関係者の格別の頑張りをすべきなのでないのに、国民の我慢やアスリートの夢を奪って感染拡大を防ぐように求める言動ばかり繰り返すのは言語道断。無責任の極みであろう。