どうして日本から敢えて海外移住するのか?

日本から海外に移住して生活する日本人がいます。私の周りでは、少し前はシンガポールで起業する人が多く、最近ではドバイに移住する人が目立ちます。

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仕事の関係であったり、税金上の理由であったりその背景は様々です。

勤務先の会社の人事異動であれば、転職しないのなら受け入れざるをえません。でも、自らの意思で決められる経営者のような人たちまで、日本から海外移住する気持ちがどうしても私には理解できません。日本には、他国にはない素晴らしいものがたくさんあるからです。

まず安全と清潔さです。

治安の良さと、街の衛生状態の高さは、他の国にはない日本の大きな特徴です。先進国であっても、衛生状態は日本に比べれば今一つという国は多いのです。清掃に対する意識の違いではないかと思います。

そして、利便性と低い生活コストです。

これは都会だけかもしれませんが、コンビニエンスストアが24時間営業し、利便性が高いのも特徴です。その割に物価水準が低く、生活コストは先進国の中ではかなり低いと思います。

さらに、世界一の食のクオリティーです。

何といっても食事のクオリティーが高いことが、日本の最大の魅力です。ワンコインのファーストフードから、数万円の高級レストランまでバリエーションが広く、価格に関係なく、おいしいものが食べられるのは、大きな魅力です。

ニューヨークやロンドン、パリにも美味しいお店はたくさんありますが、価格帯がまったく異なります。そして、フレンチから日本食、中華まで何でもあるのが日本ならではです。

また、日本の地方には更にその地域でしか食べられない素晴らしい食材があります。東北のほやや、北陸の白えびといった食材は、現地に行くと東京とは別ものの新鮮な味わいです。

日本の数少ない問題の1つが教育環境です。日本の教育内容に対する危機感から、子供を海外の学校に行かせたいという気持ちは、よく分かります。

もし、私に子供がいたら、今ごろどこかの海外で生活しながら、日本での快適な生活に憧れていたかもしれません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年7月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。