「ワクハラ」を騒ぎ立てる日本、ワクチン証明を義務化する欧米

何でもハラスメントにしてしまう日本社会ですが、最近聞いた言葉に「ワクハラ」というのがあります。

nelyninell/iStock

新型コロナワクチンを接種したかどうかを聞く事は「ワクチンハラスメント」になるそうです。

ワクチンを打つのも打たないのも個人の自由です。問題は、それが自分だけの問題ではなく、感染や重症化によって周囲にも影響することです。

海外ではワクチン接種を事実上義務化するような動きが進んでいます。

例えば、イタリアは、すべての労働者に対し、ワクチンを接種したことやウイルス検査での陰性を証明する「グリーンパス」の提示を義務付けることを発表しました。

また、ニューヨーク市では、先週から12歳以上の屋内の飲食店、スポーツジム、映画館、劇場、美術館などの利用客に、ワクチン接種の証明書の提示を求めることが義務づけられ、違反した場合、最大5000ドルの罰金が科せられるそうです。

海外ではこのようにワクチン接種証明が無いと日常生活に支障が出るような流れが広がっています。

もし、日本でこれをやろうとしたらどうなるでしょうか?ワクハラとして、一部の人たちから激しい反発がありそうです。

ワクチン接種の自由や個人の選択の自由という人権に配慮しているうちに、経済がさらに沈没していく。

緊急事態宣言を延長して自粛を呼びかけるよりも、ワクチン接種を完了した人たちに対するインセンティブを与えて、経済活動を正常化させる方向に舵を切るべきだと思います。

日本は何かが間違っていると感じるのは、私だけでしょうか?


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年9月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。