若者が政治に興味をなくしたのは小選挙区制導入から
いよいよ衆院選です。
わたしの選挙区ですが・・・・
N党とれいわは投票する可能性はゼロなので、わたしは自民か立憲から投票しないといけません。この自民の伊藤達也さんは選択的夫婦別姓制度の導入に賛成ですが、自民党たばこ議員連盟のメンバーなのでわたしは投票しません。立憲の山花さんはサイトを見ましたら抽象的なことばかりしか書いてなく、具体的な政策はほぼ皆無。
いったいわたしは誰に入れればいいんでしょうか
衆院選の年代別投票率グラフを見れば、どうして投票率がこんなにさがったのか明らかです。
平成8年に小選挙区制になって選挙に行っても入れる人がいなくなった
からなのです。特に若い世代は顕著で、それまでは50~60%あった投票率が30%前後に半減しました。
どうして高齢者層は小選挙区制でも投票率が落ちないのか
こちらもデータがあります。
一番多いのは全年代を通して「立候補者や政党の政策に期待が持てるから」なんですが、顕著なのはこれ以外です。まず若い世代はこれ以外の理由が殆どない。
しかし高齢者の投票理由は・・・
1 他の政党の議席を当選させたくない
2 野党の候補だから
と、いう理由が有意義に下の世代より高い。つまり、支持政党がしっかり決まっていて、その政党の人なら誰でも良い。その政党以外の人を当選させたくないから投票に行っているのです。神奈川大学の論文ですが
高齢者ほど支持政党が明確にある
わけでして、
20代で支持政党があるのはわずか13%なのに70代では78.7%に達します。
高齢者は誰であろうが支持政党なら入れる
ということになり、小選挙区制でも悩む必要が無いわけですね。ちなみに高齢者の支持政党は
自民と立憲民主&共産に二分化されます。とくに立憲と共産の支持層は高齢者が大半であり、今後、団塊の世代が後期高齢者になって投票できなくなると集票が苦しくなる。2025年には
こんな感じで50歳前後の団塊ジュニアの支持が厚い政党の時代が来るだろう。
若い世代の投票率をあげるには
当然のことであるが、いまのように高齢者の投票が圧倒的である場合、政策はおのずと高齢者向きオンリーになる。少子化対策など全く興味もない。年金の切り下げなどとんでもない。コロナ対策はとにかく厳重に。経済なんてどうでも良いになる。
現役の50代が投票のメインになればだいぶん変わると思うが、いまのままの小選挙区制でははっきりいって
投票率はどんどん下がるのは確定
である。候補者に関係なく政党で投票してくれていた高齢者がいなくなるからだ。
70代の支持政党ありは80%弱。50代は40%くらいだからこれはもう圧倒的な差がある。
こうなると、最低投票率を決めてそれに達しない場合は無効とするシステムにしないと、投票率20%とかで果たして国民の代表になるのか疑問になる。が、最低投票率制度の導入は憲法上容認されるかいろいろな議論があるようだ。
電子投票や、コンビニや駅前で投票できることになっても、そもそもいまのように小選挙区制で選択の余地が非常に狭い場合は、投票率が上がるとは考えにくい。
実際、期日前投票が増えても投票率は下がる一方です。
投票率を上げて国民の信を問いたければ
小選挙区制を止めて、選択肢を広げろ
という、身も蓋もないごく当たり前の結果となったのでありました。
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編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年10月27日の記事より転載させていただきました。