転職サイト大手のマイナビが、「大東亜以下⑨」というタイトルのメールを誤って学生に送信して、炎上しました。これにより、企業だけでなく、就活サイトですら学歴フィルターが存在することが明明白白になってしまいました。
大企業が採用で学歴を使用するのは、「シグナリング」としてやっぱり効率がいいようです。
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世界のほうがよっぽど学歴フィルターがあります。家柄社会のような社会がそれ以前にはあったことを思い出したほうがいいかもしれません。
ただし、東大生は東大生で逆差別を受けているようです。
一方、アラフィフ女性は学歴と所得が逆相関になっています。こちらこそ問題かもしれません。
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新卒一括採用である以上、学歴フィルターは合理的です。新卒採用は終身雇用や年功序列など、日本の雇用慣行と密接に関係していて、会社が長期的に安定した労働力を得るかわりに、社員は安定した給料と教育、成長機会を得てきました。そういう意味では採用も効率的です。
ただ、近年の傾向としては、適性があるかどうかわからない新卒の一括採用はリスクにもなってきています。会社に依存してしまったり、転勤や希望した仕事に就けなかったりして早々とやる気をなくしてしまう社員が出てしまうからです。
ただし、学歴みたいなフィルタリングは大雑把すぎますし、学歴フィルターという半世紀も前からの尺度をいまだに頼ってるのも、再考する必要があります。それでも、インターンの足切りくらいには十分機能しているのではないでしょうか。
少なくとも、Googleも採用試験に難問出すのは無駄だとしています。そもそも、Google自身は面接で難問奇問は出していなかったらしいのですが。
面接試験や筆記試験でポテンシャルを計るのはかなり難しいと思われます。
ただし、マイナビがお客様である学生にたいへん失礼なメールを誤送信したことの正当化にはこれっぽっちもなりませんが。
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それにしても、学歴を持っている人たちがその学歴の価値を棄損するような発言をするのは、これ以上やめたほうがいいかもしれません。