日本人のコロナ感染や重症化が非常に少ないのはなぜか。その謎の要因「ファクターX」について、理化学研究所は8日、「日本人に多いHLA-A24という免疫タイプが一つの要因だ」と発表しました。
感染した細胞をキラーT細胞が破壊するしくみを応用すれば、ワクチンの開発にもつながる可能性があるそうです。
これまでいろいろな人が「ファクターX」を推測していますが、政府はいまだにその存在を認めていません。
そのしくみはむずかしいのですが、デルタ株にはきかないといわれています。
HLA-A24がファクターXの候補だという論文は去年からありましたが、遺伝的要因だけでは、日系アメリカ人のコロナ死亡率が白人と変わらないなどの疫学データを十分説明できません。理研もこれはファクターXの一部と発表しています。
しかし日本政府がファクターXの存在を認めず、ヨーロッパと同じ水準の感染症対策を続けているのはおかしい。過ぎたるは及ばざるがごとし。過剰対策を改めるためにも、ファクターXの問題に向き合うべきだと思います。