給付金はクーポンで:区長はアレだが、せたがやペイは凄い

クーポンのほうがいい点を羅列してみる

与党は現金とクーポンに固執するが、貰うほうは同じ金額なら現金がなんにでも使えて使いやすくていいに決まっている。だからテレビで街ゆく人にどっちがいいかって聞くのはバカです。無意味の骨頂。

Sompong Lekhawattana/iStock

で、どうして自民がここまでクーポンに固執するのかというと、考えられるのは

1 現金ではそのまま貯蓄に回って景気に影響しない

昨年の国民全員に10万円は高齢者ばかりの日本では当たり前の結果で大半が貯蓄に回り、12兆使ったのに景気はピクリともしなかった。今回も給付の総額は1兆6,550億円で経済効果については個人消費を6,630億円押し上げると計算していたわけ。全額現金になると個人消費ががっくりと減る。
クーポンならば有効期限をつければそれまでに使われるというわけ。

しかし、クーポンも考え方によっては先に使えるものはクーポンで支払い、残った現金を貯蓄することもできるから全額が余計に消費されるわけではないので念のため。だからこそわたしがかねてから主張している「キャッシュレスで買えば20%がマイナポイントで戻る」ほうが明らかに需要喚起になるのです。2兆円使うなら10兆円分の経済効果がある。クーポンで配布したって面倒なだけです。バカなんかと思います。

2 印刷屋とかに仕事が出る

政治家は選挙の時には大量に印刷物を作りますから、自分の選挙区で印刷屋の支持者は絶対いると思います。そこに仕事を出せる。しかし紙のクーポンの自治体ごとに1718種類もバラバラで作って、ネットで転売が溢れたり、はたまた偽物が大量に出回ったらどうするんだろうか。何も考えてない。

3 来年夏の参院選まで配布を遅らせたい

テレビで政治評論家でいっててまさかと思いました。印刷物でクーポン配るとなると多額のコストの上に来年の6月になるらしいが、7月には参院選がある予定だから、その直前に配布となると選挙に好都合。本当にそうなら税金2兆円を使っての選挙対策だからいいわけがない。

4 子供の目的以外に使わせたくない

クソ親の場合、子供に支給された金を握りしめて競馬に行ったり酒を買ったりタバコを買ったりすることが往々にしてあるわけで、だからこそアメリカでは生活保護に配布されるのは食料しか買えないミールクーポンです。麻薬買われたら反社に流れることになってしまう。

クーポンなら使える店を許認可することになるので、使う方からしたら面倒だがこうした使われ方は少なくなるだろう。松井市長が大阪は全部現金って言うのを聞いて、日本で一番生活保護率高いのに平気か?ってちょっと思いました。

まあしかし、配布までにめちゃくちゃ時間がかかることと、自治体に丸投げでは誰も納得せず、現金でということになるだろうと思う。本当に岸田政権は大衆受けと支持率だけを考える愚策が好きですね。

本来はマイナポイントでの配布がベストだが・・・

というのは誰が考えても明らかなのだが、そもそもマイナポイントの根本はマイナンバーカードを持ってないとだめなわけ。しかしまだ3割の国民しか作っていないという超お馬鹿日本。いまからマイナポイントで配布となると、まずクレカも作れない層は電子マネーはおろか支払い方法から選択しないといけない。その底辺に合わせていたらなにもできないわけですが、さらに銀行口座とマイナンバーが結ばれることに強い抵抗があるそうだ。脱税してないのならなんの抵抗もないはずで意味が分かりません。

で、その代わりと言ってはなんですが、これならいけるんじゃないかというのがあります。本日紹介する


せたがやペイ

です。アプリ化もされています。凄ーく簡単に説明すると

セブン銀行でチャージすると10%余計にチャージ
使うときに20%バック!!

されるのです。

【実施期間】2021年8月20日(金)午前10:00 ~ 2022年1月31日(月)午前10:00
【おひとり様あたりの付与対象上限】おひとり様20,000pt(2万円相当)まで(2021年11月15日午前10時より上限が引き上げられました)
【ポイント有効期限】2022年2月20日(日)まで
●対象店舗※1にて、せたがやPayでお支払いすると 20% のポイントを翌週に付与!

という太っ腹です。5万円チャージすると、その場で5.5万円分になりまして、それを使うと1.1万円分戻ります。つまり5万円で6.6万円分使えます。

非常によろしいのがアプリのUIで、COCOAなんて比較になりません。

誰が設計したのか知らんが使いやすさ抜群

このアプリを使えない人がそうそういるとは思えません。

最初にこのわかりやすさ・・・・!!チャージはセブン銀行のみと言うすがすがしさ。w

そかそか、つまりログインとIDさえわかれば家族でもシェアできる。

これ、家族なら隣にいてPINを教えて貰えばいいんだよね!

ともったらSNSじゃなくて電話を掛けての着信認証だった・・・・・。でも家族で使えるんだよね。知らんけど。

支払い方法はバーコード読み取り方式だから加盟店のバーコード読むだけ。PayPayと同じです。で、なんと

家計簿機能までございます。

自治体には珍しく

Instagramやってます!!

Twitterやってます!!

まんま、これでいいじゃん

チャージ部分がいらないんだから、銀行口座の登録も要らない。

スマホから申請してメールでPINもらってアプリダウンロードしてPINいれて電話番号認証してすぐ使える。

期限つきにもできる。

使用できるのは「ギャンブル」「酒」「タバコ」を除く。コンビニには別会計にしてもらうように通達。それくらいはやってもらう。

せたがやペイは中小の地元の店だけだが、「こどもPay」(勝手につけた)はスーパーやらUNIQLOやら学習塾やら子ども食堂やらどこでも使ってもらえるようにする。

家計簿生成機能を使ってデータを本部に送信して何に使ったかのデータも取れます。たぶん反対されると思うが・・・・

子供がいる世代だからスマホはほぼ持ってると思うし、持っていないレアケースを元に数千億円の支出はバカらしいからレアケースは現金にしたら良い。

なにより一瞬で送金できる。付け合わせは必要だがすべてスマホからの申請にして役所の手間を省きます。

国が一括管理できるからデータも取れます。ナニに使われたか、どれくらい使われたかもビッグデータがとれるのです。

そして・・・・すぐにでも登録部分さえ作れば運用開始できるのがいいと思います。まあ2ヶ月くらいあればなんとか・・・(適当)

ともあれ、紙のクーポンの一億倍はいけると思いますよ。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年12月9日の記事より転載させていただきました。