自衛隊が過去にタイムスリップみたいなのが多いですが・・
こちらは山本五十六やいろいろな人たちが転生して日本が間違った戦争をしないように最新兵器を開発してドイツ第3帝国と戦うというストーリー。
本日はこちらからインスパイヤされまして、「架空日本」という新たなジャンルを書こうと思います。
2020年9月、第2波の後、岸田政権誕生
2020年9月14日、都内で自民党党大会に代わる両院議員総会を開き、安倍晋三総裁の後任に岸田文雄を選出した。
【開票結果】
石破茂候補 68票
岸田文雄候補 377票
菅義偉候補 89票
(届出順)
岸田総裁はダークホースではあったが、祖父・岸田正記(元衆議院議員)、父・岸田文武(元衆議院議員)、従兄弟・宮澤洋一(参議院議員)という3代目議員であり、「人の話を良く聞いてくれる」ということで、長らく人の良い万年課長みたいな立ち位置であったが26代自民党総裁が誕生した。思えば第2波と第3波の狭間でコロナの新規陽性者も落ち着いていた時であった。
人の良い万年課長は社長になったら決定的に仕事ができなかった
人の話を聞く、それはいいようにも聞こえるが
人の話を聞くが、自分の意見はない
人の話に左右される
国民の声と支持率を気にして大局を見ない
経済(経営)が決定的に分からない
声の大きな人に左右される
データが読めない、わからない
理性より感情。成績より人情
会社が大火事でもボーナスは最小限配る → 結局倒産
厳しいことは先送りし、とにかく大多数の国民にウケようとする宰相であった。そのあと国が滅びるかどうかまでは全く考えない。いまを切り抜けて大多数の支持を得れば良いと考えるのが。のちに「無能の宰相」と呼ばれる岸田総理の始まりであった。
真っ先にやったGoToトラベルの停止
すでに同年7月20日から疲弊した観光業のためにGoToトラベルが行われており、地方の観光業はそれで一息ついていた。
が、岸田政権が最初にやったことは
不安を取り除くためのGoToトラベル即時停止
であった。9月だからまだ感染者数は底であり、増加の兆しもなかったのにである。理由は
反対する人が大多数であるから
というだけのものであった。そりゃそうだ。観光業に従事しているのは全国で900万人。全人口の7.5%に満たない。
(架空ではなくこちらの世界では昨年の7月21日から12月28日までの累計は少なくとも約8781万人泊ということであったが、同じ人が何回も使ったと考えられ、3回使えば人数的には3000万人でそれでも人口の1/4である。つまり75%の日本人にはGoToトラベルは関係ないのである)
こちらの世界のGoToトラベルの支給額は支援額は少なくとも約5399億円といわれ、自分の負担分や食事、お土産などを合わせると2兆円程度の経済効果はあったはずだが、架空日本の岸田政権はそれを煙にしてしまった。結果、日本各地で観光業や宿泊業の廃業や撤退や人員整理が多発し、地方の雇用は大きく悪化した。しかし70%の国民が支持したことによって支持率は鉄壁のものになった。
第3波のはじまる11月中旬にはロックダウンと鎖国
驚いたことに第3波がはじまる11月中旬に、岸田内閣は超法規的な措置で緊急事態宣言を発令し、東京、大阪をはじめとする都市のロックダウンと海外からの渡航者を禁止した。なんと
2021年12月現在も1年にわたり継続!!
している。
これはロックダウンを希望する国民が8割もいたことによるものだ。
個人の行動を制限する特措法により、外出は厳しく制限され買い物も家族で1人のみとされた。出社も登校も禁止され、それはもう1年以上続いている。店も外出制限のある生産者も相当数が潰れ、物不足からインフレになってきたがそれでも続いている。
驚いたことに感染動向はこちらの世界とほぼ変わらず逆に長引いた
厳しいロックダウンを行っているのにも関わらず、第3波の感染は爆発した。
現世界では1月上旬にピークがきたが(グラフ参照)、架空世界ではピークが1週間ほど遅れただけで延べの感染者数や死者数はほとんど変わらなかった。感染症とはそういうのもであると世界中が証明したのは、ベトナムが厳しい行動制限を課しているのに日本の2倍死んだ事例が出たが誰も見直すことはなかった。
岸田総理のおかげでたくさんの人の命が助かった
と、80%の日本人が信じ、もしロックダウンがなかったら42万人死んでいたと西浦関がテレビで毎日岸田総理を誉め称える姿が見られたのである。
ワクチンの不安を払拭するために徹底した治験の結果
実用化された初めてのmRNAワクチンと言うこともあり、不安を訴える国民が多かった。こちらは2020年12月の調査結果
そのため、岸田総理は
日本国内での徹底した治験のあとで接種開始
を命じた。治験には3ヶ月を要し、Goが出たのは2021年の3月。そのときには世界的なワクチンの供給不足で、実際に接種が始まったのは5月であった。
まず、「若者から高齢者にうつす」という国民の負担を払拭するため、接種は30歳以下の若い世代から強制的に始まった。4月には第3波が到来し、多くの病院で医療従事者の罹患とクラスター、高齢者施設での医療従事者からのクラスターが爆発。第3波は凄惨たる有様となったが、第2波と同様に、今回もロックダウンがなかったら42万人死んでいたと西浦関がテレビで毎日岸田総理を誉め称える姿が見られたのである。国民はそれでおおいに総理に感謝した。
第5波ではワクチンが間に合わなかったため、高齢者の感染が噴出。完全に医療崩壊となった。死者は7~8月で10000人に達したが、それでもワクチン接種の遅れを責めることはタブーであった。なぜなら国民がそれを希望したからである。
五輪は2月には中止を決定
6割の国民が東京五輪の中止を希望していたのでそそくさと五輪は中止を決定した。
岸田内閣の水際対策は、現実世界と同じく
永住権を持たない外国人は入国できないが
日本人は自由に出国でき、帰国できる
というものであったため、観光を再開したハワイには現実世界と同じく日本人観光客が溢れ、観光はおろかビジネスマンや留学生の来日は一切認めないという、日本の8割の国民の共通認識である「外国人は穢れている」という深層心理を露わにするものであった。
この人種差別的な措置は世界中から非難を浴びたが日本国内の岸田内閣の支持率は90%を超え
経済より命が大事
というスローガンのもと、SNSなどでは特措法により経済開放やワクチンパスポートに反対する意見はすぐに消され、逮捕されることとなった。
岸田内閣誕生から一年3ヶ月を経て、知識層には共通認識が生まれた。
仕事のできない人当たりの良いだけ課長を社長にすると1年を待たずに会社は飛ぶ!!!
ということである。大量の倒産や解雇が相次いだが国は無視して国債を大量に発行。国民1人あたり現金100万円、つまり日本の国家予算を超える120兆円を撒いたため国人の人気は上々。超円安で国内には物不足でスーパーインフレが始まったが、多くの国民は
経済より命が大事
と唱えているのみであった。
野党は岸田総理のすべてに賛同し、挙国一致内閣がこのまま続く
おしまい。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年12月20日の記事より転載させていただきました。