独立をする前に確認すべき「7つのチェックポイント」

会社や役所といった組織に所属していることは、安心ではなく、むしろリスクということが、ようやく認識されるようになりました。

その対策として副業を始めたり、さらには将来の独立を考える人も増えてきました。

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26年の会社員生活を経て、48歳で独立した経験者として申し上げると、独立して仕事をするリスクも決して低くはありません。

また、会社員には「会社の看板」という信用があります。公務員や優良企業に勤務している人は、その看板の活用(=信用力のマネタイズ)をまずは考えるべきです。

その上で、新しい仕事にチャレンジしたいと思うのであれば、次のようなチェックポイントを自分自身に問いかけ確認した上で、慎重に判断すべきと思います。

1. 本当に好きか
自分が時間を忘れて没頭できるほど好きなことでなければ、他の人より結果を出すことができません。また、うまくいかなくても、好きであれば挫折することなく、結果が出るまで頑張ることができるのです。

2. 複数の収入源を考えているか
1つの事業だけに絞り込んで挑戦すると、うまくいかなくなったときの「プランB」がありません。複数の事業アイディアを並行させることでリスクヘッジにもなるのです。

3. 自分にしかできない希少性はあるか
誰にでもできる仕事は、最終的に価格競争のレッドオーシャンに陥ります。自分がプライスリーダーになれるブルーオーシャンの事業を確立できるかどうかがカギになります。

4. 当面の資金は確保できているか
事業が軌道に乗るまでには時間がかかります。当面の収入がなかったとしても、兵糧攻めで焦らないためにも、最低限の資金を確保しておくことが必要です。

5. これまでの職場との関係は良好か
新しい仕事は今までの人間関係抜きには成立しません。円満に独立した人でなければ、評判も悪く、仕事を軌道に乗せるのは難しくなると思います。

6. 世の中の役に立つか
世の中の役に立たない仕事は、長期的には消えていきます。誰かを不幸にしたり、騙したりするような仕事は、最初からやらない方が良いでしょう。

7. 10年経っても続けられるか
例えば、体力勝負ような若い時しかできない仕事は、時間が経てばクオリティーが下がることになります。経験によって、時間とともに価値が高められるような仕事を選ぶべきです。

組織に所属することにも、1人で自由に仕事をすることにも、それぞれメリット・デメリットがあります。せっかくの一度切りの人生です。できれば、その両方を経験した方が豊かに生きられる気がします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2022年1月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。