昨年は体調不良で公務に影響が出るのではという声も上がった小池百合子東京都知事ですが、今年は動きが早いです。13日、3週間後の状況の予想ではなく、現状での病床使用率20%で「まん延防止」を、50%なら「緊急事態宣言」を政府に要請する方針を明らかにしました。
他方で小池知事は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類を、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げることを検討すべきだという認識を示しました。
これは岸田首相が同日、新型コロナの感染症法上の分類を当面見直さない考えを示した直後でした。潮目が変わりつつある兆候かもしれません。
さらに、小池知事は、感染や濃厚接触による従業員の欠勤に備えて、経済団体に対してBCP(事業継続計画)の点検や策定などを要請しました。
なんだかマッチポンプ感がありますが。
一方の岸田首相は、「オミクロン株」の感染拡大を受け、11日午前、外国人の新規入国を原則停止している水際対策を2月末まで延長すると述べています。また、ワクチン接種の前倒しを進める一方、これまで対象外だった12歳未満への接種も早期に始めるとのことです。また、2類から5類への変更は、変異があったときに大きな問題を引き起こすとして、現状では検討できないそうです。
一方、厚生労働省は、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者の待機期間について、現在の14日間から原則10日間に短縮する案を専門家組織で議論しています。看護や介護の濃厚接触者が増えて社会機能を維持できなくなる恐れがあるからだそうです。
地方自治体、官邸、厚労省で、ちぐはぐな動きになっているのが気になるところです。
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一方、都民ファーストと国民民主党は合流するようです。衆院選ではまったく存在感を示せないまま沈んだファーストの会ですが、小池知事は次の手を打ってきたようです。
また、東京都の税収は過過去2番目に多い5兆6300億円で、2022年度当初予算案は約7兆8000億円で過去最大になるようです。国内の景況感も完全に二分されています。
いたるところで政策のアクセルとブレーキが踏まれ、国民経済は疲弊しきっています。