自民党京都府連が、国政選挙前に候補者から集めた現金を、京都府議・市議に配って選挙買収が行われていたのではないかということが明るみに出ました。総額は一億円を超えるようです。
内部文書入手 自民党が「1億円選挙買収」を行っていた《国会議員・党職員も証言》 | 文春オンライン
京都府内の選挙区から出馬した複数の自民党国会議員が総額1億円を超える選挙買収を行っていたことが、ジャーナリスト赤石晋一郎氏の取材で明らかとなった。京都府連で作成された数百枚の内部文書の記述、さらに当事…
これに関して、自民党の二之湯智国家公安委員長(参議院京都選挙区)は、10日の衆院予算委員会で、「京都府連が寄付を受け、府議や京都市議に政治活動資金として配布しているという事実はその通りだ」と金銭の授受を認めました。
国家公安委員長、自民京都府連の現金配布を認める 買収の意図は否定 | 毎日新聞
二之湯智国家公安委員長(参院京都選挙区)は10日の衆院予算委員会で、自民党京都府連が国政選挙前に、候補者から集めた金を地方議員に配ったとする文芸春秋の記事内容を認めた。ただ、党勢拡大のためだとして選挙活動用の資金との指摘は否定した。
二之湯氏は、自由民主党京都府連の会長も歴任しています。
二之湯氏は「あくまで政党の党勢拡大に使ってくださいという趣旨で、個々の議員の選挙活動に使ってくださいということではない」という選挙に通じた人にしか分からない趣旨を発言しています。
国家公安委員長だけに、検察の動きが注目されます。
政党助成金の問題点も指摘されます。
河井案里氏の買収事件と同じスキームのようですが、他の選挙区でも行われているのではないかという疑惑も考えられます。
「現金は配ったが買収ではない」では、ずいぶんと言葉が軽くなったものです。これが通るならば、われわれ庶民も「売り上げは抜いたが脱税ではない」とか言えてしまいそうです。
二之湯氏は特定秘密保護法の参議院本会議採決で反対票を投じて「慌てて間違った」と発言したり、公設秘書が京都の不動産絡みの強盗致傷で逮捕されたりと不注意な人のようですが、今回の事件はうっかりでは済まされそうにありません。