(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)
2月21日に閉幕した北京冬季オリンピックへの米国の反応は、やはり官民ともに終始冷淡なままだった。その指針の1つとなるのが、テレビ中継の米国内の独占放映権を持つNBCテレビの視聴者数だ。米国での視聴者数は、これまでのすべてのオリンピックのテレビ放映で最低という数字を記録した。
私自身が報道の拠点としているワシントンの友人・知人に尋ねても、「北京オリンピックには誰も関心を持っていない」「誰もテレビ中継を見ていない」といった極端な答えがほとんどだった。もちろん私の周辺の限られた反応から米国全体の状況は測れない。だが一定の指針とは言えるだろう。
「徹底的に冷淡」な米国人の反応
私は毎年2月には本来の活動拠点のワシントンにいるのだが、今年(2022年)は日米両国で新型コロナウイルスの感染が大拡大しているために、東京からの移動を延期した。そして日本から米国でのニュースを追った。