経済制裁に支援強化、ウクライナの奮闘で国際情勢にも変化の兆し
こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
様々な除法が飛び交い情報線の様相となっているウクライナ情勢ですが、英米など比較的信頼度が高い情報ソースによると、ウクライナ軍の想定以上の善戦が伝えられています。
ゼレンスキー大統領が最前線に残り、国民や軍を鼓舞して士気を高めていることも大きいのではないかと言われています。
いくら孤軍奮闘したところで兵力の差は明らか、キーフ陥落も時間の問題…と想う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
おそらくロシアが意図していた一両日で首都陥落→降伏によって終結というシナリオが崩れたことで、世界各国の対応に変化が生じ始めています。
初日は傍観姿勢だったドイツを含む欧州各国が次々と武器供与という具体的な支援に動き始めて、最初は慎重であったSWIFT(国際決済ネットワーク)からのロシア排除の動きも実現される見込みとなってきました。
国際決済網からロシア排除=経済孤立化で政権に圧力―ウクライナ侵攻、米欧が制裁拡大
これはまさに国際世論の力であり、それを動かしたのはウクライナの奮闘です。
国際世論が戦況を大きく変化させる現代社会では、具体的な軍事支援がこない状態でも、奮戦する情報が伝えられるだけで大きな意味を成すことが証明されたとも言えます。
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これはまさに、我が国にも引きつけて考えられることです。
どれだけ防衛力を強化しても、巨大な戦力や核で攻められたらどうせ一溜まりもない、そんなことより対話と交渉に力を注ぐべきだ…という見方はあまりに短絡的であることがわかるでしょう。
仮に隣国である強大な覇権国家が我が国の領土に手を伸ばしてきた時、どれだけ「時間を稼ぐ」ことができるか。同盟軍が駆けつける、あるいは国際世論が認知して動き出すまでの猶予を作り出せるか。
加えて「祖国を守るために、まず自らの力で闘う」ことが、国際世論の協力を得るためにいかに重要・必要かということもウクライナを見れば理解できます。
これまで我が国を縛り付けてきた「防衛費はGDP1%枠まで」という慣例は完全に撤廃し、最新鋭の装備・システムを取り入れた防衛力の充実。
敵基地攻撃能力を含めたオプションの多角化、尖閣諸島など離島へ自衛隊配備も含めた実効支配力強化の検討。
目の前に迫るアジア・台湾有事に備えて、迅速にやるべきことは山積みです。スパイ防止法の制定やインテリジェンス機関の設立も急ぐ必要があります。
ウクライナ支援にやるべきことを提案しながら、我が国の安全保障そのものについても政策提言を強く行ってまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年2月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。