バイデン大統領がロシア産原油の輸入禁止措置を発表しました。ロシアへの経済制裁を強めることが目的です。今回の措置での物価上昇は避けられないとも述べています。
アメリカの原油や石油製品の輸入に占めるロシア産の割合は8%程度なので、国内での増産や他国からの輸入で代替できると考えられています。一方で、ロシアから天然ガスや石炭の半数を購入しているドイツなどは難しい立場に立たされています。
バイデン大統領は、かなり厳しい表現でプーチン大統領を批判しました。
Putin chose this war. Putin is the aggressor. Putin chose this war. And now, he and his country will bear the consequences.
プーチンはこの戦争を選んだ。プーチンは侵略者である。プーチンはこの戦争を選んだのだ。そして今、プーチンとロシアはこの結果を負担することになるだろう。
エネルギーを自給できる国はやはり強いです。
影響は早くも出ているようです。
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また、アメリカ国務省のビクトリア・ヌーランド政治問題担当次官は、「戦争はプーチンが自らの指導力を危険にさらすことを認識したときに終わるだろう」と述べました。
CIA長官も同様に、「プーチン氏はウクライナ支配を決意」と米議会で述べています。プーチン大統領の独裁体制が強まって以来誤った情報で政策判断を下し、ウクライナで誤算を重ねていると分析しています。
戦争は膠着状態になっている様相ですが、アメリカの情報機関の長官によると、プーチンは民間人の犠牲を顧みずウクライナでエスカレートする可能性が高いと議会で語っています。
また、ヘインズ国家情報長官も、ロシア軍が即座にウクライナの首都キエフを制圧してウクライナ軍を圧倒する計画をつくったが失敗に終わったと指摘しています。
アメリカ議会での高官の活発な発言も、経済制裁に伴う痛みを正当化するためのものとも考えられます。今後アメリカ国民は、世界は、日本は、どこまで痛みを許容できるでしょうか。