JR北海道、大量の早期退職による人材流出はインフラ産業の未来か

JR北海道で、2021年度の自己都合による中途退職者が約200人と、過去最多を更新する見通しだそうです。退職者は主に10~30代の正社員で、10年前の10倍に膨らんでいるとのことです。

JR北海道は、もう何年も人材流出が深刻な状態です。

JR幹部は「入社後の配属は選べないと念押ししても、希望と違う地方の保線担当となって退職するケースが後を絶たない」という発言があります。自社の風習にこだわっている余裕はないと思うのですが、慣性を変えられないのが日本企業の30年を象徴するかのようです。

インフラの弱体化を放置するのは、われわれの選択です。水と安全がタダの時代は終わりつつあるのかもしれません。

JR九州は同じ課題を抱えながらも、比較的良好な経営をしているようです。

2020年1月6日の北海道新聞によると、「JR北海道社員の平均給料はJR7社で最低の25万8千円、道内市町村職員の平均より低い」ことや、「転勤を敬遠する若手の技術系社員にとって市町村職員への転職は売り手市場」ということもあげられています。北海道の自治体も今後の経営は大丈夫でしょうか。

数年前から離職者が後を絶たないJR北海道。産業うんぬんというよりは、各社の経営力の差が如実にでる時代となりました。

JR北海道HPより