日本のスーパーヒーローはどうしてアホ設定なのか

GWにスパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームを見て

GWにスパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームを見まして、コレはコレで面白く意味不明の「エターナルズ」の1億倍よかったです。しかしながらスパイダーマンの3シリーズ見てないと意味が分かりません。

Amazonの評価もこんな感じ

エターナルズを今見たら

でわたしの肌感覚と一致・・・・ww

で、見ながらふと気づいたのです・・・・

スパイダーマンの主役のピーター・パーカーはアメリカの理系の頂点であるMIT(マサチューセッツ工科大学)にはいる能力があり、スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームでもシリーズを超えた異次元世界のピーター・パーカー3人が協力して開発する。

で、劇中で出てくるキャラ

●ドクターストレンジ   元医者
●グリーン・ゴブリン 天才科学者
●ドクター・オクトパス 天才科学者
●エレクトロ 電気のエンジニア
●リザード 科学者
元人間はほぼみんな科学者

あれれ。と、ココでふと気づいてマーベルなどのスーパーヒーローものの主人公を一覧にする。元々超能力があるとかではなく、人間がスーパーヒーローになったリストで、子どもが憧れる対象のものです。

●アイアンマン  天才科学者兼実業家
●キャプテンアメリカ  この人は珍しく兵隊さん
●ハルク  天才科学者

マーベル以外にも、ファイタスティックフォーは全員科学者の宇宙飛行士だしバットマンは大金持ちの発明家。Xメンは誰が主人公かわからないので省くとして、考えたら科学者のオンパレードだ。

アメリカのお母さんは小さい子どもが「将来、スーパーヒーローになりたい」といえば

そうね。じゃあ勉強して科学者になりましょうね

といえるわけです。実際に言えるかどうかは知らん。が、映画の中で勉強もできないし取り柄もないのはだいたい雑魚キャラでヒーローにはなってない。元々はみんなコミックスなのでマンガの主人公のスーピーヒーローはだいたい勉強が素晴らしくできる設定ということです。

そもそもの日本と米国のアニメの主人公の属性の違い


変身ものや戦隊ものは描くキャラの設定が学歴までほとんどされてない。となると、アニメ。

孫悟空、ブラッククローバーのアスタ、呪術廻戦の虎杖悠仁、ワンピースのルフィ、からルパン三世など・・・・思いつくアニメのヒーローの主人公はみな

バカ・・・・・

Twitterに投稿したらなかなか話題になって「Dr.STONE」の大木大樹は確かに科学的知識をもとに数千年後の荒廃した地球で生きようとするが、そもそも彼はスーパーヒーローじゃない。石化して荒廃した未来に再生したいという子どもはいないだろう・・・

なぜ、日本のマンガやアニメでは、勉強ができない、頭は悪いが、「頑張る」「友情を大切にする」主人公が大半で、頭が良くて科学者になるような主人公が皆無なのだろう。日本的文化はどうしてこうなっているのだろう。

日本人の求めるヒーロー像

面白い解析のブログがありました。

日本のアニメ主人公に「学生が多い」「社長が少ない」は本当か?

大規模データからの淡々とした作業により出た結果。レスペクトしますわ・・・

で、日本のアニメの主人公は男性が多く、そしてなにより

学生が半数近い!!!
学生といっても

高校生以下が大半

で、アメリカと比較して見ると

これはアニメ全体の統計ですが、アメリカでは社会人が主人公がメインなのに日本では子ども。アニメの全てがヒーローが出てくるわけではないが、元々の根幹がこうなので、日本のアニメで科学者がヒーローになることはまずない、ということがわかります。

1970年1月~2017年4月15日までに放送された「TVアニメーション」は4738本の統計なので、時代の移り変わりではなく日本の文化なのだとわかります。

日本も米国もアニメを見ているのは主に子ども。もちろん大人も見ますが(私も見ている)主な視聴者は子どもです。どうしてこんな差が生まれるのか。

日本のヒーローがアホ設定ばかりの理由の推測

データらしいものがどこにもないので勝手な推測です。

まず、日本のアニメのスーパーヒーローは、「科学的(とみなされる設定)」がない。

たまたま持ち合わせた超能力だったり魔法だったり、努力したり勉強したりして身につくものではないもの+「根性」でヒーローになっているケースが大半です。

この、

アホでも根性があればなんとかなる

という設定は、第2次世界大戦の「竹槍でB29」から脈々と受け継がれ、コロナ禍でも遺憾なくその威力を発揮しました。

データもへったくれもなく、「飲食店にはいるときにマスクしていれば入ってから外しても感染しない」「接触感染はほとんどないのにアルコールジャブジャブ消毒」「他国が開国してもひたすら鎖国」など、社会の価値観として受け継がれています。

金持ち、頭が良いことを妬む国民性

アホが頑張ることは社会的に賞賛されるが(もちろん賞賛して良い)、天才が頑張って勉強することは揶揄される。頑張ってるガリ勉はクラスで相手にされないが、成績ビリでも運動部のキャプテンは賞賛される。

代表的なアメリカンヒーローのバットマンとアイアンマンは、どちらも30代~40代の社会的に成功してお金持ちでモテて、頭も良い設定です。こういうお金持ちについては日本では間違いなく嫉妬され、揶揄されます。Twitterに仮にこういう人がいたら

「余ってる金くれ」
「俺が貧乏なのはお前に搾取された」

などの卑しいレスが山ほどつきます。

仮に前澤さんが資材を投入してアイアンマンになったとして悪をやっつけて回ったとすると、間違いなく反応は

そんな無駄金あるならワシにくれ

です。www 前澤さんみたいに金持ちになってスーパースーツを開発してヒーローになろうとは誰も思いません。

子どもにとって、勉強は嫌いだが「とりあえず根性さえあれば」ヒーローになれる設定は非常に身近だし納得しやすい。実際にはそこまでの根性があれば勉強くらいできるのだが実際に根性を発揮したことがないので根性を見せることがどれくらい辛いかわからない。

ただ、そのときが来たら根性くらい見せられると漠然と思っている。実際にそのときが来ても根性無しが大半なんですが、アホでもできそうなふわふわとした感覚なのです。

まとめると、米国のスーパーヒーローはすぐなるわけではなくて頑張って大人になって、そのあといろいろあってなりたくもないけどスーパーヒーローになるというのが大半だが、日本の場合は子どもが安直に才能と根性でヒーローになる。

もしかしたら日本にGAFAが生まれなかったのはこういう国民性だからなのかもしれません。日本のアニメが海外でも人気なのは、同様な価値観を持つ人たちが意外と多いという表れです。

アメリカンスーパーヒーローになるには自分はそこまで頭も良くないし勉強もできない。でも日本のアニメのヒーローなら・・・みたいなものなのかもしれません。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年5月10日の記事より転載させていただきました。