東京の外国為替市場で、日本円が対ドルでさらに下落し、20年ぶりに1ドル135円台となりました。2002年以来の安値です。
年初と比較して20円近くの下落になります。
大規模な金融緩和を続ける日本と、利上げを進めるアメリカとの金利差が広っているためという見方が優勢です。アメリカでの物価上昇を抑えるため、FRBは今後も大幅な利上げをする見通しです。
一方、3月の決算では円安の影響もあって過去最高益をたたき出した企業がいる一方で、4月の経常収支(海外との取引や投資収益などで生じた収支)は、前年の同月に比べて55.6%マイナスの5011億円となり黒字は大幅に縮小しました。
そもそも日本の弱体化が原因なので、この程度でガタガタいうなという指摘も。
日銀による指値オペは政治的には限界に近づいているという指摘もあります。
日本人による円キャリーも活発になっています。
岸田首相は円安が追い風になると言っていますが、そうでない見方もあります。
アップル製品は庶民には高嶺の花になりつつあります。
大学の研究にも影響が出てきているようです。
日本がこれから貧しくなっても住み心地がよければよいのですが。貧すれば鈍すると言います。
いかなる局面でも儲けられる人は儲けられています。
ただし、円安のメカニズムは複雑です。
この円安を是正するために金融緩和を止めたほうがよいという指摘もありますが、既にそのタイミングは逸してしまっていようにも見えます。