日銀と財務省と金融庁が意見の交換を行い、円安の進行について「憂慮している」という声明を発表しました。3者が共同で声明を出すのは初めてのことです。
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また、黒田総裁は、8日の講演会で「日本の物価上昇は持続的ではない」との認識を示しました。また、日米金利差の拡大による円安基調も和らぐ可能性が高いとの見解も述べました。

円安進行「憂慮」 財務省など3者が声明 | 毎日新聞
財務省と金融庁、日銀は10日、幹部による情報交換会合(3者会合)を財務省内で開き、為替市場の動向などについて意見交換した。会合後に公表した声明では、円安の進行について「憂慮している」とし、外国為替市場で急速に進む円安をけん制した。
現在起こっている物価上昇はエネルギー価格の上昇によるものなので持続性はなく、金融緩和を継続するとの意向を強調しました。

日銀黒田総裁 Eduard Muzhevskyi/iStoc
円安への口先介入は正しいとはいうものの、効果はあるのでしょうか。
参議院選挙前なので、政府の焦りを感じます。
そもそも政府の対応はちぐはぐです。
それでも金利は上げられません。
野党はここが攻めどころとなりそうです。しかし、金融緩和を止めたとして、そのあとの対応は給付金くらいしか考えていないようにも見えます。
それでも金融緩和は正しいし続けるべきだという意見もあります。
円安への評価が変わりつつあります。構造改革を進める前に、国民生活が疲弊しなければよいのですが。
「円安の進行を憂慮」と声明するのは易し、是正するのは難しのようです。