少食にして実感した3つのメリット

黒坂岳央です。

今年に入って意識的に少食の生活を送っている。「炭水化物を一切食べない」「お菓子などの嗜好品はなし」といったドラスティックなものではなく、「ご飯や麺類などの炭水化物は半人前」「揚げ物やお菓子は少量」などあくまで分量を抑えるだけである。

最初は空腹が辛かったが、あっという間に慣れた。今では定食屋などで出される一人前の分量が、食べきれない分量に感じる。少食はメリットがたくさんあり、その効果は様々あるとされる。「サーチュイン遺伝子が稼働して肌ツヤが良くなる」「長寿命になる」といったこともあるが、こうした効果は実感レベルではなかなかわかりにくい。だが、明確にダイエット以外の効果も少食生活で得ることができた。本稿では自己体験レベルのメリットを取り上げたい。

kazoka30/iStock

メリット1.楽に理想体重を維持できる

ダイエットをする上でハードルとなるのは、何と言ってもリバウンドである。たった1回だけ体重を減らしたいだけなら、食事制限と激しい運動をすればある程度は落とせる。しかし、それでは継続できない。食べたいものを我慢しすぎると、耐え難い食欲に負けてリバウンドするし、激しい運動は辛すぎてまず3日と持たない。さらに運動でダイエットをするのは難しいということは過去記事に書いたとおりだ。

だが、少食に抑える方法は、慣れれば誰にでもできる。自分は食欲に打ち勝つために色々と工夫をしたが、中でも大きな効果があったのは夕食を少量に抑えた後、丁寧に歯磨きをしてすぐに寝るというものだ。そうすれば、もうその日はダラダラと食べることはない。これを続けれたことですぐに胃が少食に慣れた。

今ではそれほど激しい運動などはしておらず、室内で毎日ウォーキングを続けている。だがリバウンドは一切ない。やはりダイエットは、どれだけ無理なく継続可能な戦略を構築できるかにかかっていると言えるだろう。

メリット2.食後に眠くならない

以前までは昼食後の睡魔に耐えきれず、食後は毎日ベッドで昼寝をしていた。しかし、少食に抑えた結果、食後まったく眠くなくなったので昼寝をやめた。食事の順番はまず野菜から食べるようにした上で、炭水化物を控えめにしたことで血糖値の急上昇も抑える事ができているのではないだろうか。

昼寝が必要なくなったので、その分午後の活動可能時間が伸びた。元々、少食は健康維持とダイエット目的で始めたのでこれは想定外のメリットだった。会社員時代、昼食後はとにかく眠くて午後の会議は眠気との戦いだったが、少食にすれば解決しただろうと思う。

メリット3.睡眠時間の圧縮

少食は食後の睡魔を退治できただけでなく、夜の睡眠時間の圧縮にもなった。概ね、1時間前後は睡眠時間を圧縮できたと感じる。

これは少食にした際に脂っこい揚げ物など、胃の消化に負担が大きいものを意識的に控えたことが功を奏したと思っている。内蔵疲労は睡眠によって回復するという意見もあり、肉食動物は草食動物より睡眠が長いことを裏付ける意見と見る人もいる(事実はどうだろうか?)睡眠時間を圧縮し、活動時間が増えたことで一日のパフォーマンスも高くなった。

細かいことをいえば、外食費が安くなったとか、消化酵素を節約できたことで日中に頭が冴えたなどのメリットもあったかもしれない。だが、実感レベルで強く変化を感じたのはこの3つだ。そして少食は今のところデメリットを一切感じていない。健康診断の数字も改善した。テレビでは「現代人は栄養不足」と訴えがちだが、人間の体は飢餓に強いが、飽食には弱いという作りになっているため、食べ過ぎにより生活習慣病など明らかにデメリットが大きい。特に基礎代謝が落ちる中年期は若い頃の感覚で食事をすると、それだけで太り過ぎになる。必要以上に食べすぎないことが、飽食時代の現代の健康法なのかもしれない。

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。