省力化に逆行するJALの新しい羽田空港ラウンジ

ハワイに出かける前に、羽田空港でサクララウンジを利用しました。改装が終わり、清潔感のある広々とした施設に生まれ変わりました。

しかし、変わったのは設備だけではありません。お食事の提供方法も変わっていました。

利用者が自分でフードを取って盛り付けるセルフ方式でなく、カウンターの受付で対面で注文を取り、混んでいる時は番号札を渡して、順番に提供する方法になっていました(写真)。

コロナ禍での感染リスクに配慮したものと思われますが、果たして感染防止に意味があるのでしょうか。

注文をするカウンターには、アクリル板の仕切りもなく、タッチパネルではなく、敢えて有人で口頭で注文します。

タッチパネルではなく、対面で注文受付するのがホスピタリティだと考えているのでしょうか?でも、このやり方の方が、無言でセルフで取る従来の方法よりも感染リスクが高いように思えます。

また、オーダーする形式なので、自分で量を細かく調節することができません。「ご飯少なめ」といった注文にもきめ細かく対応してくれますが、こちらのイメージ通りにはなりません。

時間もかかります。ピーク時になるとたくさんの人が列を作って並んでおり、受付で何を注文するするか悩んでいる人がいると、ボトルネックになって提供が更に遅れます。

何より、数名のラウンジのスタッフが注文受付や盛り付けに専念して忙殺されているのは、省力化の流れに逆行するものです。

なぜ、このようなサービス方法にしたのか。理由が知りたいです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年11月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。