日銀が発表した企業物価指数(速報値)は、2020年の平均を100とした基準で118.5ポイントとなりました。1980年以降で過去最高を8か月連続で更新しています。また、前年同月比の上昇率も9.3%と、21か月連続で上回っています。
歴史的な円安が落ち着いたことなどで、円ベースでみた輸入物価の上昇幅は改善しましたが、電気料金の値上げなど価格転嫁が進んでいることなどが要因と言われています。
企業物価の高止まりは、小売価格の値上げで生活に影響する可能性があります。
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日本は利上げしないから、さらに物価の上昇が続きそうとの予測もあります。
一方で、上昇幅は小幅になってきているという指摘もあります。
10月の時点では消費者物価を上げきれていないという指摘もありましたが、影響は今後、どのような形で表れてくるのでしょうか。
物価上昇はなんだかいいこと尽くめのように見えますが、落とし穴があります。
そんな中で、冬のボーナスは2割超の企業で増加する見込みですが、全体で見るとまだら模様です。
コスト(企業物価)が上がっても賃金を圧縮できるので、消費者物価が上がらないという深刻な指摘がかつてからなされています。
まさに言うは易く行うは難し。
ただし、たいへんなのは日本だけではないようです。
多くの日本人は気づいていませんが、日本人の恵まれた生活は維持できるのでしょうか。
失ってから大切なものに気づく。そんなこともあるのかもしれません。