変わらないために必要なのは「変わり続けること」

昨年芸能生活50周年を迎え、今も現役の第一線で活躍する郷ひろみさん。その柔軟でストイックな生き方を強くリスペクトしています。

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デビュー当時から今まで変わらない活動をしているように見えますが、本人はこう語っています。

「変化の先に絶対進化がある。変わり続けてきたからこそ今の自分がある。それが他の人から見ると“変わらないよね”ということになる」

つまり、周囲から変わらないと思われるためには変わり続けることが必要だということです。進化することによって、変わらないように見えるのです。

私も日頃から「現状維持は退化」を意識して行動しています。

世の中は日々変化しています。同じことをしていると、相対的に周囲の世界とのズレが生まれ、そのうちに時代遅れになってしまいます。

変わり続けるためには、好奇心を失わず世の中の変化を察知し、その変化に自分を合わせていく柔軟な対応が必要です。アンテナがさび付いて変化が見えなくなってしまうと対応が遅れ、取り残されてしまいます。

転職したり、離婚したり、投資手法を変えたり、様々な「変節」を繰り返すことで、私の人生は大きく変わりました。これらの変化が果たして進化と呼べるかどうかは自信がありません。でも少なくとも、自分自身は後悔していないことだけは確かです。

変わらない生活に安定を見出し、時代遅れでも良いと思う人もいるかもしれません。特に、成功体験を味わった人ほど現状に安住し、変化に対して消極的に保守的になりがちです。

どちらが正しいということではなく、自分がどんな人生にしたいかの選択の問題です。

私は変化を恐れるのではなく、むしろ楽しみ、自分がやりたいと思うことをこれからもやっていくつもりです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年1月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。