「恨まない、妬まない、後悔しない」という「3無い主義」

8年前に、50歳にして人生で初めてお金を借り、資産運用の方法を大きく転換し、その結果お金に対する不安が無くなりました。

経済的な不安が消えるにつれ、自分のお金を増やすことに対する興味よりも、自分の心のありように関心が高まっています。

Igor Kutyaev/iStock

具体的に言えば、どのようにしたら心の安定を得ることができるのか。その方法を知りたいという願望です。

私が主宰する投資コミュニティーのメンバーの千葉修司さんという方がいます。私と同い年で、運について科学的に研究している実業家です。昨年4月には千葉さんが所有する北海道余市の別荘にもお邪魔しました(写真右から鳥居祐一さん、千葉修司さん、私)。

千葉さんと話をしていて、心を安定させ、運をつかみ、幸せになるには「恨まない、妬まない、後悔しない」の「3無い主義」が大切だと私なりに気が付きました。

「恨まない」と言うのは、言い換えれば、他責にしないということです。

恨む気持ちは、相手に対する不満や非難から生まれます。自分を棚に上げて、相手にネガティブな感情を持っても、心の平安は得られず、何も問題は解決しません。

「妬まない」と言うのは、言い換えれば、人と比較しないということです。

自分を周囲の人と比べて劣等感を持ったり、相手の境遇に嫉妬したりするのは、自分を相対的に見てしまうからです。

人がどうであろうと、自分は自分という心境に近づければ、妬みの気持ちは収まっていきます。

「後悔しない」と言うのは、言い換えれば、過去を振り返らないということです。

「過去と他人は変えられない、未来と自分は変えられる」という言葉があります。終わってしまったことを悔やんでも、もう事実は変わりません。

反省する事は大切ですが、後悔することには意味は無いのです。であれば、未来を考えた方が建設的です。

恨み、妬み、そして後悔。人間なら、誰しも持つこのようなネガティブな感情は、わかっていても簡単に捨てることはできないかもしれません。

でも、180度転換しなくても良いのです。

昨日より今日、今日より明日、少しでも自分の心を変えられれば、人生を変えるきっかけがきっとやってきます。それが運を引き寄せ、幸福に近づくことができるのです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年2月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。