家庭の電気代、月6万7000円の衝撃はどの点が衝撃なの?

大手電力会社の家庭向け電気料金の請求額が数倍に跳ね上がるケースが続出していることに驚く声が日本各地で上がっているそうです。(家庭の電気代、月6万7000円の衝撃 オール電化あだ

これは、一時の新電力のような無謀な価格転嫁ではなく、原油や石炭、液化天然ガス(LNG)などの価格変動を電気料金に反映させる燃料費調整制度によるものです。

記事に登場する千葉県流山市に住むYさんによると「1月下旬にクレジットカード会社経由で通知された東京電力エナジーパートナーからの請求額に不信感を持った」ので、「慌てて明細を閲覧できるウェブサービス「くらしTEPCO」で確認したところ、請求額は間違ってはおらず、しかも2月に払う1月検針分は前年同月より3万円高い6万7181円になることが分かった」とのことです。

なんでここまで上がってしまったかというと、東京電力の子会社とはいえど、電力小売り全面自由化後の料金プランを選択したために、調整単価が22年12月に11.92円、1月は12.99円と青天井で上昇し、高額請求につながったそうです。

とにかく約2倍となったようです。

価格変動リスクのある契約はとくに注意です。

プラン選びは重要です。

しなくてよかったオール電化という声も多く聞かれます。

ただし、問題の所在はかなり明確です。ウクライナ危機と為替変動は顕在化するきっかけでしかないのではないでしょうか。

けれども、地上波の報道はもはや認知的不協和のレベルに達しています。

混沌とした世界が現在の日本かもというあきらめの声も。

しかし、この記事(家庭の電気代、月6万7000円の衝撃 オール電化あだ)では電力消費量には一切触れられず、請求額だけ「月6万7000円の衝撃」と言われても、なんだかよくわかりません。昨年の冬も3万7000円も使っていることから、どのように電気を使っているのか、一般家庭の参考にはなりにくい気もします。

44円/kWh(ピーク時のめちゃ高い単価を仮定)+12.99円/kWh(燃料調整費)+3.45円/kWh(再エネ賦課金)で60円程度だとしても、1000kWhはゆうに使っているので、Yさんはご家族の電気の使い方のほうに衝撃を受けたほうがいいのかもしれません。

一流経済紙の日本経済新聞には、ツイッタラーのように見出しだけで釣ろうとしてほしくないものです。