金融庁がインターネット上に公開していたひろゆき氏との対談動画が、昨年末にすでに削除されていたことがわかりました。
ひろゆき氏は、過去に民事訴訟で敗れ確定した賠償金を支払っていないとされており、ネット上では「債務を踏み倒した人を起用するのか」などと批判も上がっていました。
こうした批判について、金融庁の担当者は当時、「詳細は把握している立場にない」として動画を削除する予定はないと説明していました。
また、このとき鈴木財務・金融担当大臣は「一連のご意見は受け止め今後に生かしていきたい」と述べていましたが、7日の記者会見で、ひろゆき氏を起用した動画を取り下げていたことを明らかにしました。
鈴木大臣は「少額投資非課税制度(NISA)の拡充などで大きな節目を迎えている。動画を全面的に刷新することにした」と理由になっていないような理由を述べました。
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金融庁の説明は説明になっていません。
やめた理由は、はっきりしない説明でした。
この動画の騒動で、金融庁のコンプライアンス意識に疑問が投げかけられていました。
ひろゆき氏は、損害賠償の支払いをしていないとされることについて、「悪いと全く思っていない。法律が間違っていた」「2015年ごろに時効になっている」など動画で語っていました。
参考:ひろゆき氏と金融庁の対談動画が物議 損害賠償不払い疑惑あるのに… 「個別の裁判の詳細を承知しない」東京新聞
それにしても、「金融庁検査」のきびしさは何だったのでしょうか。
世の中を小馬鹿にしてもいいですが(よくないですが)、コンプライアンスはしっかりと守ってほしいものです。
金融庁がルールを守らなくてもいいと示しては、示しがつきませんね。