名刺交換という「不毛な風習」

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最近はイベントや会食に出かける時に名刺を持ち歩くことはほとんど無くなりました。

講演で登壇する場合でも、終わってから名刺交換するよりも、フェイスブックで友達申請してくださいと呼びかけています。

名刺交換しても、ほとんどの場合その名刺はそのまままとめて保管されるだけで、もう一度見ることはあまりありません。

しかも、もし連絡しようと思えば、書いてあるメールアドレスを手入力して、コンタクトしなければなりません。

名刺交換の代わりに、ラインの交換やフェイスブックメッセンジャーで繋がれば、すぐにお礼のメッセージを送ることができます。

それでも、フォーマルな会や年配の方が集まる場では、名刺は必須です。

それに、初対面のは人にラインの交換をお願いするのは、ビジネスの相手だと失礼な感じになるので、さすがに控えています。

結局、「名刺を持っていません」というと怪訝な顔をされ、こちらが何か悪いことをしているような気になってしまうのです。

年賀状や名刺を古き良き風習と思っている人は未だに多いと思いますが、形式的に交換しているだけなら、意味はありません。

住所が印刷された年賀状や、立食パーティーでお会いしただけで取り敢えず名刺交換というのは、紙の無駄に思えてしまいます。

ネットでのコミュニケーションの方が利便性が高く有益です。

どこかに出かける時に、名刺を持っていかなくて大丈夫かなと、毎回考えるのはちょっとしたストレスです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年2月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。