日韓関係を悪化させている様々な問題の中のひとつである徴用工問題の解決に向けて韓国政府が「解決案」を発表しました。
この解決案は徴用工に対して賠償を請求された日系企業に代わり、韓国政府が設立した基金が賠償金支払いを肩代わりするといった内容です。
韓国政府は設立した基金へ日本の企業にも自発的に寄付するように呼びかけています。
この措置が日韓関係を改善させるかどうかは専門家の中で意見が分かれています。
改善の兆しが見られて喜ぶ識者もいますが、過去の保守政権が主導した政策を革新政権が誕生した際にちゃぶ台返しにされるという、お決まりのパターンが繰り返される可能性が高いと冷ややかにに見る人もいます。
もう一度、私たちは取引をした。尹大統領は、日本に対処するための保守的な方式にほとんど変更を加えず、進歩派はより広い党派的な戦いでこれを利用することになるだろう
早速、革新派の中から尹大統領の調停案が「屈辱外交」だと断罪する人たちが出てきています。
https://twitter.com/kang_kyundae/status/1632641700412915712?s=20
最近、尹大統領は韓国最大野党の党首の逮捕に承認し、国内の反対派からの反発を受けています。今後、韓国国内の政治的対立が激化すれば、尹氏に対して憤りを覚える反対派の矛先が彼のレガシーである今回の「解決案」に向いてもおかしくありません。
対中国という名目で日韓協調は必要かもしれませんが、韓国国内の分断を見ていると、今回の「解決策」が本当に実効性があるものになるかどうかは自信が持てません。