セブンは、なぜ「おにぎりだけ」イケてないのか?

コンビニはセブン、カフェはスタバ、牛丼は吉野家と自分が利用するお店はいつも決まっています。極めてロイヤリティの高い顧客だと思います。

コンビニの品揃えと商品のクオリティは、セブンイレブンが別格だといつも感心しています。ローランド風に言えば「セブンかそれ以外か」という感じです。

セブンイレブンのおにぎり セブンイレブンHPより

でも、朝ごはんに食べるおにぎりだけは、どうしてもセブンで買う気になりません。

私が毎朝食べるのは、ローソンの「金しゃりおにぎり」シリーズの焼さけハラミです(写真)。税込268円と安くはないですが、価格に見合った価値を感じています。

セブンイレブンのおにぎりは、なぜか海苔が付いていないものや、パリパリの海苔を自分で巻いて食べるタイプが多く、あまりそそられないのです。

更に、このローソンの焼さけハラミは、2023年4月18日からグレードアップすると報じられました。

三角形の型枠を使って上下の2方向から成形してしていたのを、側面を含む4方向にして、おにぎりに含まれる空気の量が従来の製法よりも約3割増して、よりふっくらするそうです。

製法が変わることで、価格も11円値上げだそうですが、美味しさがアップするなら気になりません。

ローソンのおにぎりがレベルアップすれば、セブンとの差が益々大きくなっていきます。

「高価格・高付加価値」はセブンのお家芸です。おにぎり以外の商品のマーケティング力では圧倒的なセブンイレブンが、なぜおにぎりではイマイチなのか。本当に不思議です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年4月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。