奇跡の谷「小網代の森」を電撃訪問!『小網代干潟の生きものたち』

「流域思考」を体験できる奇跡の谷「小網代の森」を電撃訪問してみた!

日本でのお仕事のほぼ全てを終えてオーストラリアへ戻る直前の日曜日、「生きのびるための流域思考」の岸由二先生と「国道16号線 日本を創った道」の柳瀬博一先生との繋がりで、昨年からずっと訪問してみたかった念願の「小網代の森」に行ってきました。

「小網代の森」は、「源流から海までの生態系が自然のまま残された「小網代の谷」はどのように守られたのか? 地元の人や訪れた人たちが手伝い一緒に森を育てる、自然保護の新しい形とは?」とあるように、三浦半島の油壺の近くの森なのですが、そこは世界でも珍しい、小さな「流域」が全て揃った場所なのです。その「流域」を実際に歩いて体験することで、気候変動に伴う自然災害への「防災」や「適応」をより身近な問題として考えることができます。

詳しくは、岸先生と柳瀬先生の共著の以下の本に書かれているので、ぜひ読んでみることをお勧めします。

岸由二 (著), 柳瀬博一 (著)「「奇跡の自然」の守りかた 三浦半島・小網代の谷から」

この奇跡の森へのアクセスは、僕が滞在しているホテルのある蒲田から京浜急行久里浜線で終点の三崎口までわずか1時間。もし僕が東京に勤めているとしたら、住処を「小網代の森」近辺としても毎日通勤で東京まで通えるぐらいの近さです。

まずは、この小網代の森に入る前に、近くのショッピングセンター「ベイシア」の2階の「小網代の森 インフォメーションスペース」を訪ねてみました。いろいろな展示物があり、小網代の森に生きる動植物に関する本も紹介されていました。

江良弘光(えら ひろあき)(絵・文) 「小網代干潟の生きものたち」

江良弘光(著 イラスト) 江良美穂(イラスト) 岸由二(読み手)「小網代の谷のカニ図鑑」

江良弘光(著 イラスト) 岸由二(監修) 江良美穂(イラスト)「小網代の谷のトンボ図鑑」

これら本は、イラストがすごく魅力的で、どうしても欲しかったのですが、そのインフォメーションスペースには本の売り場がなく、後でメールオーダーすることにして、いよいよ待望の「小網代の森」に入っていきました。

小さな流域が丸ごと詰まった森だけあって、歩道は流域の谷、水が集まってくる場所と並行して谷を降っていきます。所々に広いデッキがあり、鳴き方がだいぶ上手くなったウグイスの声が聞こえるのどかなトレイルです。

河口干潟に近い、えのきテラスで、ボランティアの方がなんと!インフォメーションスペースで見て欲しかった本を売っているではないですか! その方は、サラリーマンを退職された後、ボランティアでこの「小網代の森」プロジェクトに参画されたとのことでした。

こうした経緯で手に入れた本。じっくり読んで次回から東京滞在中には頻繁に「小網代の森」を訪ねようと思いました。

動画のノギタ教授は、豪州クイーンズランド大学・機械鉱山工学部内の日本スペリア電子材料製造研究センター(NS CMEM)で教授・センター長を務めています。